現代ロシアの伝説的作家、セルゲイ・ドヴラートフの半生に迫り、ベルリン映画祭にて銀熊賞など2冠を達成したロシア映画『DOVLATOV(原題)』が、邦題を『ドヴラートフ レニングラードの作家たち』とし、4月25日より公開されることが決定した。

【写真】『ウルヴァリン:SAMURAI』でセクシーなヴァイパーを演じるスヴェトラーナ・コドチェンコワ

 1971年のソビエト・レニングラード(現サンクトペテルブルク)にカメラを据え、20世紀で最も輝かしいロシア人作家の1人、セルゲイ・ドヴラートフが、ジャーナリストとして働きながら文筆活動にいそしんだ日々から切り取られた6日間に迫る本作。
主人公ドヴラートフを始め、のちにノーベル賞を受賞する詩人ヨシフ・ブロツキーら若き芸術家や活動家たちの、ひたむきな生が描かれる。

 ベルリン映画祭では、銀熊賞と、ベルリーナー・モルゲンポスト紙読者賞をダブル受賞。街並みやインテリア、ファッションから小物に至るまで、徹底した再現でブレジネフ時代の光と闇をリアルに描き出している。また、劇中では近代ロシア文学を代表するプーシキン、ドストエフスキー、チェーホフや、さらに同時代に活躍したカフカ、カンディンスキー、ヘミングウェイなど著名な芸術家たちや彼らのエピソードが登場し、物語を彩っている。国内外でも話題となり、英語圏とスカンジナビアでの配給権を、Netflixが獲得した。

 ドヴラートフ役を演じるのは、スクリーン誌に「彼はドヴラートフそのもの」と言わしめた、セルビア人俳優のミラン・マリッチ。
そのほか、映画『ヴァンパイア・アカデミー』のダニーラ・コズロフスキー、『裏切りのサーカス』『ウルヴァリン:SAMURAI』のスヴェトラーナ・コドチェンコワ、『裁かれるは善人のみ』のエレナ・リャドワなど、ロシア国内外で活躍する実力派俳優が脇を固める。

 監督を務めるのは、映画『神々のたそがれ』のアレクセイ・ゲルマンを父に持つ、アレクセイ・ゲルマン・ジュニア。撮影を『イーダ』でアカデミー賞撮影賞にノミネートされたウカシュ・ジャルが担当する。

 映画『ドヴラートフ レニングラードの作家たち』は4月25日より全国順次公開。