──そんなクレームは取り合わない、ってワケにはいかないんでしょうか?
斉藤 僕が『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』のADやっていた頃は、電話でしょっちゅうクレーマーと喧嘩しましたけどねぇ。「なんで朝からバズーカなんか撃つんだ! うるさくて近所迷惑だろ!」と言われたら、「お前のほうがうるせーよ!」と言い返したり。
──今、そんな対応をしたら……?
斉藤 すぐ局の上層部に連絡が入って怒られるか、YouTubeでその音声が流されて、スポンサーを巻き込んだ大問題になるでしょうね(笑)。ただ、僕自身は今現在も、作る前からクレームを恐れて自主規制することはないですね。だって、最初から腰が引けていたら、新しい笑いなんか生まれっこないじゃないですか。とりあえず怒られるまでやりたいことをやって、怒られてから対策を練る、というスレスレの領域を行ったり来たりしています。
──まるで校則に挑む不良ですね。
斉藤 まさにそう。優等生じゃなく、いつまでも学校のイジメっ子の感覚ですね(笑)。僕が今やってる深夜番組の『おねがい!マスカット』(テレ東)でも、セクシーアイドル20人をどこまでくだらない領域までもっていけるか、そしてエロに対する規制も厳しい中、どこまでパンチラを映せるか、ということに挑戦中です。
泥臭くて面白い芸人がテレビから消える!?
──そういう心意気を持った制作者は、はたして今のバラエティの世界にどれぐらいいるのでしょう? クイズ番組に限らず、安易なパクリが蔓延しているような気がするのですが。