
現在、証券アナリストの間で注目を浴びている会社がある。大証の新興企業市場ヘラクレスに株式を上場したサニーサイドアップ(以下、SSU)だ。9月5日の上場初日、初値は公開価格の2800円を下回る2760円だったが、その後は買い注文が殺到し、値幅制限いっぱいのストップ高(3160円)で上場初日の取引を終えた。
SSUというPRマネジメント会社が発足したのは85年のこと。もともとは企業の商品やサービスをPRする事業が主であったが、90年代に入ってからスポーツビジネスに進出。そして、一気に飛躍を遂げた要因は日本サッカーの異端児・中田英寿の存在であった。95年にマネジメント契約を結んで以来、中田と絶大なる信頼関係で結ばれたのが次原悦子社長。中田が世界の舞台を駆け上がるとともに、SSUと同社長も業界内での力を増していくことになった。98年に「nakata.net」という中田自身のHPを立ち上げ、彼の言動や肖像権をSSUが管理。ただでさえ無類のマスコミ嫌いの中田だけに、彼の発言は希少価値が付き、同HPは1日のアクセス数が最大1500万超という"お化けサイト"へと発展。その後、「nakata.net」を書籍や携帯サイトへと展開し、さらにはSKY PerfecTV!で番組化させるなど、ビジネスの拡大を成功させた。