1988年から89年にかけて、東京・埼玉に住む幼女4人を次々に誘拐、殺害し、遺体を食べるなどの凶行に及んだ宮崎勤。04年、奈良県に住む女児を誘拐、殺害した後、遺体の写真をメールに添付して、母親の携帯電話に送りつけた小林薫。01年、授業中の大阪教育大学附属池田小学校に侵入し、手にした刃物で児童、教師を次々に刺し、8人を殺害した宅間守。
いずれも、耳を塞ぎたくなるような凶悪事件の犯人たちだ。3人には死刑判決が下され、宅間は04年9月、宮崎は今年6月に執行されている。月刊「創」編集長の篠田博之氏は、宮崎、小林に関しては本人との文通や面会など、宅間に関しては、獄中結婚した女性らを通じて、3人とかかわってきた。
「3人の死刑囚とのかかわりを通して、今の司法システムや死刑という極刑は本当に、人を裁き、凶悪犯罪を抑止するために有効に機能しているのか、という疑問を抱き続けてきました」