ウディ・アレンのヨハンソンいじりが冴え渡る!『それでも恋するバルセロナ』

       

 また、同評伝にはウディ・アレンはギャグライターとして働き出す以前は、マジシャンという職業を考えていたことも触れている。コンプレックスの塊で女の子とまともにしゃべることもできず、ブロンクスの狭いユダヤ人街で悶々とした思春期を過ごしたウディ・アレンは、かなり真剣に奇術で自分の住んでいる世界を変えることを願っていたらしい。たしかに『ブロードウェイのダニー・ローズ』(84)には場末の演芸場の雰囲気がぷんぷんと溢れていたなぁ。幸いにもマジシャンになる夢は果たせなかったウディ・アレンだが、主演作『ボギー!俺も男だ』(72)でダイアン・キートンをヒロインに起用して以来、映画の世界で女優たちに魔法を掛け続けている。まるで『スコルピオンの恋まじない』(01)に出てくる催眠術師のように。趣味のクラリネットを吹くウディ・アレンの姿は、どこか哀愁漂う蛇使いのようでもある。

 実生活では"女たち、妻たち"と映画以上のドタバタ悲喜劇を重ねてきたウディ・アレンだが、少なからず自作のヒロインたちには一生もののプレゼントを贈っている。"最初のミューズ"ダイアン・キートンは『アニー・ホール』でアカデミー主演女優賞、『シザーハンズ』(00)の親切な化粧品のセールスレディ役で有名なベテラン女優ダイアン・ウィーストは『ハンナとその姉妹』(86)と『ブロードウェイと銃弾』(94)で2度もアカデミー助演女優賞を、『誘惑のアフロディーテ』(95)で娼婦を演じたミラ・ソルビーノもアカデミー助演女優賞、さらに本作では母国語で生き生きとした表情を見せたペネロペ・クルスがやはりアカデミー助演女優賞を獲得。ウディ・アレン作品に出た俳優たちは多くの名誉と称賛を浴びている。彼女たちに魔法を掛けた肝心のウディ・アレンは映画祭や映画賞といった"セレブリティ"の集まる場所にまるで興味がなく、アカデミー賞授賞式も9.11テロの翌年に特別スピーチした以外は欠席を続けている。


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