芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
ユッケによる集団食中毒事件で4人の死亡者を出した「焼肉酒家えびす」。
今ではさほど珍しくない激安外食チェーンを『深イイ話』で特集すること自体違和感のある話なのだが、加えて、同店の"ヨイショ話"を島田紳助はじめ、出演者全員が絶賛、"深イイ話"として認定したのだ。これを受け、テレビ関係者から「視聴者の投稿という体をとっていたが、実際には大手広告代理店とえびすを運営する『フーズ・フォーラス』の宣伝のタイアップ」との情報が流れた。
名前が挙がったのは、電通系のタイアップ専門の関連会社。ところが、同社関係者は「ウチは全く関係ない」と否定。
同じく紳助が司会をする『紳助社長のプロデュース大作戦!』(TBS系)や『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)で紹介されるグルメやお店も、紳助自身の持ち込みや、実際に紳助が気に入ったものが大半だと言われている。金にセコイと言われる紳助のこと、番組で取り上げることで、バックマージンを発生させているのではないかと疑いたくなる。紳助をよく知る制作会社プロデューサーは、紳助のグルメやお店の情報集めの方法について、語ってくれた。
「紳助は、週末に大阪の北新地にある高級クラブ『W』に行くんです。
この制作会社プロデューサーは、「タイアップ案件に限らず、番組プロデューサーや制作会社スタッフがいいと思う企画を持ち込んでも、紳助の了承が得られないとなかなか実現しない」という。その背景には、番組の利権を私物化しようという紳助の魂胆を垣間見ることができる。『深イイ話』の「焼肉酒家えびす」の企画は、「W」の幹部を通じて紳助自身が持ち込んだという疑惑は膨らむばかりだ。だからこそ、出演者全員が絶賛した、いや絶賛させられたのだろう。
事件直後、日テレの番組公式サイト上からは4月18日に放送された「焼肉酒家えびす」の記述が削除された。
前述の疑惑が「事実無根」と言うのなら、番組製作に深く関与していた紳助自身が自らの口で、真実を明らかにすべきだろう。そして、被害者や視聴者への謝罪と番組打ち切りを自らの権限で行うことが、"絶対権力者"島田紳助がつける落とし前としては、せめてもの"潔イ話"になるのではないだろうか。
(文=本多圭)
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