『アトムの足音が聞こえる』は、彼の破天荒な半生を追い掛ける。
(c)シネグリーオ2010
未来社会を音でデザインした、ひとりの天才がいた。その天才の名前は大野松雄。音楽マニアには"日本初の音響デザイナー"として名前を覚えられているが、日本初のテレビアニメ『鉄腕アトム』(63~66年、フジテレビ系)の効果マンといったほうが分かりやすいだろう。アトムの歩くときの、ピョコピョコという足音を生み出した裏方さんである。ロボットであるはずのアトムだが、その足音は非常にかわいらしく、足音にアトムの人格が備わっていた。アトムが生きている時代は未来だから、現代にない新しい素材が開発されているに違いないというのが大野氏の考えだった。大野氏は登場して間もない電子音楽を使って、"この世ならざる音"を生み出すことに情熱を注いだ。そんな天才的職人の半生を追ったのが、『パンドラの匣』(09)、『乱暴と待機』(10)などの劇映画で知られる冨永昌敬監督のドキュメンタリー映画『アトムの足音が聞こえる』である。
"この世ならざる音"を追い求めた大野氏の『鉄腕アトム』での仕事ぶりは、その後の日本のアニメ界に多大な影響を与えた。『宇宙戦艦ヤマト』(74年、日本テレビ系)で宇宙の広大さを電子音で表現した柏原満氏は大野氏の直弟子であり、『機動戦士ガンダム』(79年、テレビ朝日系)の効果音を担当した松田昭彦氏も大野氏の影響を大きく受けたと話す。世界中で人気を博した日本のSFアニメは、大野氏の存在なしではかなり評価の違ったものになっていたようだ。また柏原氏は『サザエさん』(フジテレビ系)、『ドラえもん』(テレビ朝日系)などの長寿アニメの効果音も手掛けている。
ト集である『鉄腕アトム・音の世界』。
大野氏の革新性は、古さを感じさせない。
アトムの足音の意外な正体も解き明かされるが、本作は大野氏の天才ぶりを讃えるのが主題ではない。天才的な音の職人・大野松雄の、天才ならではの人間的な面白さを冨永監督は掘り下げていく。アニメ『鉄腕アトム』の原作者兼演出家であった手塚治虫に対して、大野氏は「印刷媒体でのあなたの仕事は尊敬しますが、映像に関してはド素人。素人は黙っててください」と言い放っている。"漫画の神様"に、ここまで言った人はそうそういなかったはずだ。天才だからこそ神様に向かって、ガチでケンカをすることもできた。また、アニメファンにとって、伝説的作品である『ルパン三世』第1シリーズ(71~72年、日本テレビ系)のエンドロールには"サウンド 大野松雄"と堂々とクレジットされているが、実際は名前を貸しただけで、本人はまったく『ルパン三世』には関与していなかったことが明らかにされる。天才であると同時に、かなりテキトーな一面も持ち合わせていたようだ。
大野氏が直接手掛けたテレビアニメは、結局『鉄腕アトム』だけだが、その後は『惑星大戦争』(77)などの映画を、さらに「つくばEXPO'85」のパビリオンなどの空間音響システム・デザイナーとして才能を発揮する。いち裏方に留まらず、ドキュメンタリー映画の製作・監督も手掛けている。大野氏が拠点とした東京・青山の大野スタジオ(綜合社)は、前衛芸術家が集まる梁山泊と化していたそうだ。だが、やがて借金で首が回らなくなり、大野氏は夜逃げしてしまった事実が告げられる。冨永監督は大野氏の亡命先である関西へと向かい、いよいよご本人が登場。滋賀県にある知的障害者たちのための施設「もみじ寮・あざみ寮」で年に一度開かれる寮生たちが出演する公演の音響を手掛けている大野氏のもとを、冨永監督は訪ねる。
『機動戦士ガンダム』の迫力あるサウンドも、『鉄腕アトム』の影響を受けていた。
(c)創通・サンライズ
大野氏は1930年生まれ(東京・神田生まれの江戸っ子)。見た目は好々爺然としているが、冨永監督によるとやはり油断ならない人物だったそうだ。初対面の日、和やかな雑談の最中に軍事評論家・田母神俊雄の話題が出たとたん、「あの野郎、戦争も知らないくせに、いい加減なこと言いやがって!」と過激な口ぶりとなり、冨永監督をワクワクさせている。その一方、撮影中には「若い人はだめだな。
そんな大野氏の口からこぼれる職人哲学がサイコーに振るっている。「プロとは、いつでもアマチュアに戻れること。そして、どんなに手を抜いても、相手を騙せること」。実に含蓄ある言葉ではないか。確かに、プロ野球のエースは、ここぞという勝負どき以外は全力投球しない。全イニングを全力投球すれば、肩を故障してしまう。いかに手を抜いて、最善の結果を残すかがプロの仕事というわけだ。大野氏は「これだという仕事以外は手を抜いていたよ」と笑いながら語る。そう言いながら、大野氏は「あざみ寮、もみじ寮」の舞台公演をボランティアとして無償で長年支えている。「痩せても枯れても、かつてその道でプロと呼ばれたから、手抜きはできない」と言う。「プロとは手を抜くこと」という言葉と相反するが、これは「プロとは、いつでもアマチュアに戻れること
を指すのだろう。
「あざみ寮・もみじ寮」で過ごす大野氏の表情は、とてもおおらかだ。都落ちした"過去の人"には見えない。天才・大野氏にとって、「あざみ寮・もみじ寮」はどのような場所なのだろうか。冨永監督にコメントを求めた。
冨永監督「あざみ寮・もみじ寮という場所は、僕らのような外部の人間に対しても大変にウェルカムなところで、とても居心地がよく、大野さんが何かとあそこに入り浸るのも雰囲気として理解できました。なにしろ、大野さんと寮生さん(施設生活者)や職員のみなさんとは40年のつきあいですから、ほとんど兄弟のような関係なんじゃないでしょうか。たとえば体育館です。あそこは大野さんの音響実験室みたいになっていて、大野さんが作り出す大音量の凄まじい音さえ、施設の日常に溶け込んでいるといった感じです。みんな、大野さんのことを"奇怪な音づくりに没頭する兄貴"くらいに思ってるんじゃないですか」
オープンリールデッキを使って演奏する音楽集団「Open Reel Ensemble」。孫世代のクリ
エイターたちも大野松雄をリスペクトしている。
冨永監督作品は、『パビリオン山椒魚』(06)や『パンドラの匣』でジャズミュージシャンの菊地成孔、『乱暴と待機』で相対性理論と大谷能生といった気鋭のアーティストを起用し、オシャレな音楽のイメージがあるが、型破りな天才・大野松雄氏の生き様に触れたことで、今後どのような化学反応が生じるのかも気になるところだ。
冨永監督「僕の映画の音楽がオシャレかどうかはともかく、大野さんから何らかの刺激を受けたのは間違いありません。
プロとはうまく手を抜くこと。ピョコ。そして、いつでもアマチュアに戻れること。ピョコピョコ。アトムの足音と天才職人の言葉が、いつまでも胸にエコーし続ける。
(文=長野辰次)
『アトムの足音が聞こえる』
監督/冨永昌敬 ナレーター/野宮真貴 音響効果/パードン木村 出演/大野松雄、柴崎憲治、竹内一喜、大和定次、杉山正美、高橋巌、柏原満、桜井勝美、田代敦巳、町田圭子、小谷映一、ひのきしんじ、松田昭彦、Open Reel Ensemble、齋藤昭、湧井康貴、村上浩、由良泰人、レイ・ハラカミ、金森祥之
配給/東風 5月21日より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開中
<<a href="http://www.atom-ashioto.jp"target="_blank">http://www.atom-ashioto.jp>
●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX
[第119回]危険な出会い、井口昇ミーツ仲村みう 悪夢の遊園地『富江 アンリミテッド』
[第118回]ナタリー・ポートマン"第1章"の終幕 虚実が攻め合う『ブラック・スワン』
[第117回]"セカイ"を旅立った少女の地底探検記 新海誠監督の新作『星を追う子ども』
[第116回] 美少女たちの輝きが脳裏から離れない。青春ムービー『魔法少女を忘れない』
[第115回] 恋愛が与える"陶酔"とリアルな"痛み"サブカル活劇『スコット・ピルグリム』
[第114回]妄想、空想、そして現実からの大脱走 美少女革命『エンジェル ウォーズ』
[第113回]"3.11"後の新しい映画モデルとなるか『劇場版 神聖かまってちゃん』の挑戦
[第112回]マスコミが讃えた"楽園"のその後、ひとりの少女の成長記録『愛しきソナ』
[第111回]閉鎖的な"村社会"をブチ破ったれ! 韓流サバイバル劇『ビー・デビル』
[第110回]"粋"を愛したフランスの伯父さん J・タチ主演『イリュージョニスト』
[第109回]自分にとって家族は敵か、味方か? オスカー2冠受賞『ザ・ファイター』
[第108回]コーエン兄弟『トゥルー・グリット』40年で変化した"米国のヒーロー像"
[第107回]ジョニー・デップが愛した"極道記者" 『GONZO』奇人がスターだった時代
[第106回] 巨匠イーストウッド監督の異色作! "あの世"はあるか?『ヒア アフター』
[第105回] キレ味、喉ごしが違うアクション! 黒帯美少女の"涙拳"が炸裂『KG』
[第104回] 高齢化するニートはどこに行くのか? "戸塚校長"のその後『平成ジレンマ』
[第103回]堀北真希&高良健吾主演作『白夜行』闇に生きる"影男"の密やかなる喜び
[第102回]園子温の劇薬ムービー『冷たい熱帯魚』"救いのない結末"という名の救い
[第101回] NHKが放映しない"裏プロジェクトX" AV界のカリスマ監督『YOYOCHU』
[第100回]エロスとタブーを交配した"至高の美女" 禁断のサイエンスホラー『スプライス』
[第99回]2010年に活躍した女優を勝手に表彰! 満島ひかりに"面倒くさい女"大賞を
[第98回]大人だって"ドラえもん"にいて欲しい 残念男の逆転劇『エリックを探して』
[第97回]平凡な高校生デイヴは2度変身する!原点回帰のヒーロー『キック・アス』
[第96回]村上春樹の超絶ベストセラーの映画化『ノルウェイの森』はどこにある?
[第95回]実在した"奇妙な高額バイト"の顛末 心理サスペンス『エクスペリメント』
[第94回]"アル中"カメラマンの泣き笑い人生『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
[第93回]朝ドラと異なる映画『ゲゲゲの女房』ゴールなき"貧乏耐久"2人3脚走
[第92回]バラエティーでの実績は通用するか? テリー伊藤の初監督作『10億円稼ぐ』
[第91回] 不謹慎なる社会派エンタテイメント『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』
[第90回]"世界のナベアツ"大阪府知事に就任! 政治コメディ『さらば愛しの大統領』
[第89回]自分の恋愛もプロデュースする女優、ドリュー・バリモア主演『遠距離恋愛』
[第88回]スタローンが立ち上げた"筋肉共和国"男たちの祭典『エクスペンダブルズ』
[第87回]元"おはガール"安藤聖の再起動ドラマ 就職氷河期を生きる『バカがウラヤマシイ』
[第86回]マイノリティーは"理想郷"を目指す。筒井文学の金字塔『七瀬ふたたび』
[第85回]清純派・佐藤寛子が美しく"変態"! 官能サスペンス『ヌードの夜──』
[第84回]死を意識して、ギラギラ輝く男たち! 三池節、大バクハツ『十三人の刺客』
[第83回] 女を食い物にする男どもは全員処刑! モダン社会の闇を暴く『ミレニアム』
[第82回] "企画AV女優"たちの青春残酷物語 性なる鎮魂劇『名前のない女たち』
[第81回]猫を見れば、人間社会が見えてくる! 世界の人気猫大集合『ネコを探して』
[第80回]原恵一監督の新作は辛口ファンタジー 退屈な"日常生活"を彩る『カラフル』
[第79回]米軍に実在した"超能力部隊"の真実!? ムー民、必見『ヤギと男と男と壁と』
[第78回]戦場から帰還した夫は"芋虫男"だった! ヤクザ監督の反戦映画『キャタピラー』
[第77回] 白ユリの花開くガールズの妖しい世界 H系ホラー『ジェニファーズ・ボディ』
[第76回] 爽やか系青春ゾンビ映画にホロリ......夏休みは『ゾンビランド』に集結せよ
[第75回] "生きる"とは"見苦しい"ということ 藤沢周平の時代活劇『必死剣 鳥刺し』
[第74回]初恋の美少女は200歳の吸血鬼だった! 北欧産のホラー映画『ぼくのエリ』
[第73回] "三億円事件"の真相を解き明かす! 桜タブーに挑んだ『ロストクライム』
[第72回/特別編] 上映反対で揺れる問題作『ザ・コーヴ』"渦中の人"リック・オバリー氏の主張
[第71回] 女子にモテモテになる方法、教えます。軟派少年の実話物語『ソフトボーイ』
[第70回] 下町育ちの"北野少年"が見た現代社会 人間同士の食物連鎖『アウトレイジ』
[第69回] "リアルと虚構の狭間"を生きる男、アントニオ猪木初主演作『アカシア』
[第68回] ヒーローも神もいない現代社会の惨劇 井筒監督の問題作『ヒーローショー』
[第67回] アイドルが地獄で微笑む『戦闘少女』ギャグ×血しぶき×殺陣の特盛り丼!
[第66回]アナーキーな"社歌"で生産性アップ! 満島ひかり大進撃『川の底からこんにちは』
[第65回]超ヘビー級なシリアス劇『プレシャス』"家族"という名の地獄から脱出せよ
[第64回]乱れ咲く"悪の華"ゼブラクイーン! 仲里依紗が過激変身『ゼブラーマン2』
[第63回] オタク王が見出した"夢と現実"の接点 ティム・バートン監督作『アリス──』
[第62回] バッドテイストな感動作『第9地区』 アナタはエビ人間とお友達になれるか?
[第61回]スコセッシ監督の犯罪アトラクション『シャッターアイランド』へようこそ!
[第60回]宮崎あおいの"映画代表作"が誕生! 毒を呑んでも生き続けよ『ソラニン』
[第59回]"おっぱいアート"は世界を救えるか? 母乳戦士の記録『桃色のジャンヌ・ダルク』
[第58回]現代に甦った"梶原一騎ワールド"韓流ステゴロ映画『息もできない』
[第57回]命知らずの変態レポーター、中東へ! 史上最大のどっきり?『ブルーノ』
[第56回]仲里依紗がアニメから実写へと跳躍! 母娘2代の時空旅行『時をかける少女』
[第55回]ビグロー監督はキャメロンより硬派! 人間爆弾の恐怖『ハート・ロッカー』
[第54回] "空気を読む"若者の悲劇『パレード』楽しいルームシェア生活の行き先は?
[第53回]社会の"生け贄"に選ばれた男の逃亡劇 堺雅人主演『ゴールデンスランバー』
[第52回]『男はつらいよ』の別エンディング? "寅さん"の最期を描く『おとうと』
[第51回]ひとり相撲なら無敵のチャンピオン! 童貞暴走劇『ボーイズ・オン・ザ・ラン』
[第50回]ヒース・レジャーが最後に見た夢の世界 理想と欲望が渦巻く『Dr.パルナサスの鏡』
[第49回]トニー・ジャーは本気なんジャー! CGなしの狂乱劇再び『マッハ!弐』
[第48回]全米"オシャレ番長"ズーイー、見参! 草食系に捧ぐ『(500日)のサマー』
[第47回]市川崑監督&水谷豊"幻の名作"『幸福』28年の歳月を経て、初のパッケージ化
[第46回]押井守監督、大いなる方向転換か? 黒木メイサ主演『アサルトガールズ』
[第45回]ドラッグ漬けの芸能関係者必見!"神の子"の復活を追う『マラドーナ』
[第44回] 暴走する"システム"が止まらない! マイケル・ムーア監督『キャピタリズム』
[第43回]"人は二度死ぬ"という独自の死生観『ガマの油』役所広司の監督ぶりは?
[第42回]誰もが共感、あるあるコメディー! 2ちゃんねる発『ブラック会社』
[第41回]タラとブラピが組むと、こーなった!! 戦争奇談『イングロリアス・バスターズ』
[第40回]"涅槃の境地"のラストシーンに唖然! 引退を賭けた角川春樹監督『笑う警官』
[第39回]伝説の男・松田優作は今も生きている 20回忌ドキュメント『SOUL RED』
[第38回]海より深い"ドメスティック・ラブ"ポン・ジュノ監督『母なる証明』
[第37回]チャン・ツィイーが放つフェロモン爆撃 悪女注意報発令せり!『ホースメン』
[第36回]『ソウ』の監督が放つ激痛バイオレンス やりすぎベーコン!『狼の死刑宣告』
[第35回]"負け組人生"から抜け出したい!! 藤原竜也主演『カイジ 人生逆転ゲーム』
[第34回]2兆円ペット産業の"開かずの間"に迫る ドキュメンタリー『犬と猫と人間と』
[第33回]"女神降臨"ペ・ドゥナの裸体が神々しい 空っぽな心に響く都市の寓話『空気人形』
[第32回]電気仕掛けのパンティをはくヒロイン R15コメディ『男と女の不都合な真実』
[第31回]萩原健一、松方弘樹の助演陣が過剰すぎ! 小栗旬主演の時代活劇『TAJOMARU』
[第30回]松本人志監督・主演第2作『しんぼる』 閉塞状況の中で踊り続ける男の悲喜劇
[第29回]シビアな現実を商品化してしまう才女、西原理恵子の自叙伝『女の子ものがたり』
[第28回]"おねマス"のマッコイ斉藤プレゼンツ 不謹慎さが爆笑を呼ぶ『上島ジェーン』
[第27回]究極料理を超えた"極地料理"に舌鼓! 納涼&グルメ映画『南極料理人』
[第26回]ハチは"失われた少年時代"のアイコン ハリウッド版『HACHI』に涙腺崩壊!
[第25回]白熱! 女同士のゴツゴツエゴバトル 金子修介監督の歌曲劇『プライド』
[第24回]悪意と善意が反転する"仮想空間"細田守監督『サマーウォーズ』
[第23回]沖縄に"精霊が暮らす楽園"があった! 中江裕司監督『真夏の夜の夢』
[第22回]"最強のライブバンド"の底力発揮! ストーンズ『シャイン・ア・ライト』
[第21回]身長15mの"巨大娘"に抱かれたい! 3Dアニメ『モンスターvsエイリアン』
[第20回]ウディ・アレンのヨハンソンいじりが冴え渡る!『それでも恋するバルセロナ』
[第19回]ケイト姐さんが"DTハンター"に! オスカー受賞の官能作『愛を読むひと』
[第18回]1万枚の段ボールで建てた"夢の砦"男のロマンここにあり『築城せよ!』
[第17回]地獄から甦った男のセミドキュメント ミッキー・ローク『レスラー』
[第16回]人生がちょっぴり楽しくなる特効薬 三木聡"脱力"劇場『インスタント沼』
[第15回]"裁判員制度"が始まる今こそ注目 死刑執行を克明に再現した『休暇』
[第14回]生傷美少女の危険な足技に痺れたい! タイ発『チョコレート・ファイター』
[第13回]風俗嬢を狙う快楽殺人鬼の恐怖! 極限の韓流映画『チェイサー』
[第12回]お姫様のハートを盗んだ男の悲哀 紀里谷監督の歴史奇談『GOEMON』
[第11回]美人女優は"下ネタ"でこそ輝く! ファレリー兄弟『ライラにお手あげ』
[第10回]ジャッキー・チェンの"暗黒面"? 中国で上映禁止『新宿インシデント』
[第9回]胸の谷間に"桃源郷"を見た! 綾瀬はるか『おっぱいバレー』
[第8回]"都市伝説"は映画と結びつく 白石晃士監督『オカルト』『テケテケ』
[第7回]少女たちの壮絶サバイバル!楳図かずおワールド『赤んぼ少女』
[第6回]派遣の"叫び"がこだまする現代版蟹工船『遭難フリーター』
[第5回]三池崇史監督『ヤッターマン』で深田恭子が"倒錯美"の世界へ
[第4回]フランス、中国、日本......世界各国のタブーを暴いた劇映画続々
[第3回]水野晴郎の遺作『ギララの逆襲』岡山弁で語った最後の台詞は......
[第2回]『チェンジリング』そしてイーストウッドは"映画の神様"となった
[第1回]堤幸彦版『20世紀少年』に漂うフェイクならではの哀愁と美学