黒澤明の弟子になるという夢は果たせなかったジョン・ウー監督だが、「日本映画を撮るチャンスなら、これからありますよね?」と問い掛けると、大きくうなずいてみせた。
ジョン「今、2つの企画が進んでいます。今朝もスタッフとその打ち合わせをしていたんです。ひとつは武士道がテーマで、もうひとつは現代劇になりそうです。私は米国でも映画を撮ってきましたが、違う文化の国でその国の人たちと一緒に仕事をすることで、その国の文化や新しい仲間たちのことを理解するようにしているんです」
台湾版『花より男子』でヒロインを演じたバービー・スーが妖艶な女殺し屋に。他人が持って
いるものは何でも欲しくなる困ったちゃんだ。
ジョン・ウー監督は『レッドクリフ』の前後にもハリウッドからカムバックコールが寄せられていたが、『レイン・オブ・アサシン』を優先させるためハリウッドのオファーは断ったそうだ。有望な後進のためにひと肌脱ぐとは、ジョン・ウー監督らしいではないか。今回、資金集めや撮影外のトラブル処理はすべてジョン・ウー監督が引き受けてくれたことに、24歳年下のスー・チャオピン監督は感謝しているのだった。両監督の間にも『男たちの挽歌』のマークとホーのような男の友情が芽生えているらしい。ジョン・ウー監督、ぜひ日本映画界にもその男気をもたらしてください!
今回はスー・チャオピン監督のアシストに回ったジョン・ウー監督だが、数少ない演出シーンは、娘のアンジェルス・ウーが登場する殺陣シーン。アンジェルスは映画監督になることを目指しており、そのために俳優体験を申し出たとのこと。