3つのバイトを掛け持ちし、駅のトイレで寝泊まり……子どもたちを蝕む、貧困の連鎖

 定時制高校に通う陽子は、朝6時~9時までコンビニ、10時~15時までファーストフード店、17時~21時まで学校に行った後、飲食店で深夜バイトという毎日を送っていた。仕事が終わるころには、すでに終電はない。真冬の私鉄沿線の街は寝静まり、深夜3時には駅の明かりも消えている。行き場所のない彼女は、駅前にある多目的トイレに入った。車椅子でも使えるように広く設計されたその場所で眠りにつくためだ。そして、2時間ばかりの浅い眠りについた後、彼女はまたコンビニのバイトへ向かう。「トイレは寒いけど、横になれる場所があるとほっとする。眠れるだけで『幸せ』って感じ」。トイレで眠る彼女が感じた“幸せ”とは、いったいなんなのだろうか?

 民主党政権になり、2010年からは子ども手当の支給と、高校無償化が実施された。「チルドレン・ファースト」を公約として掲げていた民主党政権は、この国の将来を担う子どものために財源を使い、子育てにかかる出費は軽減されるものと期待された。しかし、高校を例にとれば、公費負担は授業料のみ。修学旅行積立金、PTA会費といった月1万円ほどの負担は、家計にのしかかる。以前なら授業料とともにPTA会費なども免除になっていた低所得家庭の生徒にとっては、実質的な値上がりだ。本書では、月5万円の奨学金を得ることができても、家賃の支払いと借金返済のために親が使い込んでしまうという事例もレポートされている。


あわせて読みたい

日刊サイゾーの記事をもっと見る 2012年8月2日の社会記事
この記事にコメントする

\ みんなに教えてあげよう! /

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース

社会ニュースアクセスランキング

社会ランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

国内の人気のキーワード一覧

新着キーワード一覧

このカテゴリーについて

国内に起きた最新事件、社会問題などのニュースをお届け中。

通知(Web Push)について

Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら