最終回ラッシュもひと段落した10月クールの連ドラ。各作品の全話平均視聴率を、ランキング形式で振り返ります(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。
1位『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系/木曜21時~)22.8%
2位『きょうは会社休みます。』(日本テレビ系/水曜22時~)16.0%
3位『科捜研の女』(テレビ朝日系/木曜19時58分~)12.8%
4位『信長協奏曲』(フジテレビ系/月曜21時~)12.3%
5位『ディア・シスター』(フジテレビ系/木曜22時~)11.3%
6位『素敵な選TAXI』(フジテレビ系/火曜22時~)10.3%
7位『地獄先生ぬ~べ~』(日本テレビ系/土曜21時~)10.0%
8位『Nのために』(TBS系/金曜22時~)9.0%
9位『すべてがFになる』(フジテレビ系/火曜21時~)8.8%
10位『SAKURA~事件を聞く女~』(TBS系/19時55分~)8.0%■『ドクターX』前作超えで、余裕のトップ
トップは、最終回が前シーズン超えとなる27.4%を叩き出した『ドクターX』(第3シーズン)。前クールの木村拓哉主演『HERO』(フジテレビ系)の21.3%を大きく上回り、民放連ドラにおいて年間トップに輝いた。
視聴者から賛辞が寄せられる一方で、少々気になるウワサも。発売中の「女性自身」(光文社)は、主演の米倉涼子が「もうやりたくない」と言っていると報道。理由は、血糊を付けてのリアルな手術シーンが生理的に苦手なのだとか。今のところ、続編が未定である可能性は高そうだ。
2位は、綾瀬はるか主演『きょうは会社休みます。』。“30歳処女”の“こじらせ女子”が、急にモテモテになる……というストーリーに、一部から「綾瀬だからだろ!」とツッコミが入ったものの、「キュンとした」「録画して何度も見ちゃう」とあらかた好評。綾瀬が、『ホタルノヒカリ』(日本テレビ系)の“干物女”と演じ分けていた点についても、高評価のようだ。
そんな同作と“水10対決”を繰り広げた沢尻エリカ主演『ファーストクラス』は、全話平均6.7%と惨敗。
脇役に柴咲コウ、向井理、山田孝之、Kis-My-Ft2・藤ヶ谷太輔……と、主役級のキャストをそろえた月9ドラマ『信長協奏曲』は、最終回で同作最低の10.7%を記録し、4位。主演の小栗旬が織田信長を演じて話題になったが、原作コミックファンからは、「原作レイプ」「主人公もヒロインも、原作と別人」「原作者に謝れ」との声がやまなかった。
また、来年12月公開予定の映画版へつなげるためか、なんとも煮え切らない展開で終了。中途半端な最終回に、ネット上では「最低な終わり方」「続きは1年後って、あほか!」「映画で一儲けすることしか考えてない。視聴者を舐めてる」などと、視聴者から怒りを買っている。
関ジャニ∞・丸山隆平主演ドラマ『地獄先生ぬ~べ~』は、最終回でも1ケタと伸び悩み、7位。原作コミックで小学校だった舞台を高校に変更したほか、桐谷美玲のバーター感丸出しだった元KARAの知英(ジヨン)が、雪女役を韓国語なまりで演じたため、酷評が相次いだ。
さらに、明石家さんまや、笑福亭鶴瓶のゲスト出演を「重大発表」として大々的に告知するなど、小手先の視聴率稼ぎが目立ったため、「原作をバカにしてる」「最初から、作品で勝負するつもりない」などと批判も。坂上忍演じる赤鬼が巨大化した最終回では、あまりの映像のチープさに失笑が漏れた。
一方、同じく関ジャニ∞の錦戸亮が主演を務めたコメディドラマ『ごめんね青春!』(TBS系/日曜21時~)は、全話平均7.7%でランク外。
同作には、脚本を手掛けた宮藤官九郎らしい細かいギャグが散りばめられていたが、「面白い」「笑えない」と、評判は真っ二つ。思わぬ低迷ぶりに、宮藤は今月、ラジオ番組で「俺の感覚がズレてるのか」「俺が面白いと思うことは、ダメなんじゃないか」「何かが違ってるんだろうな」と弱音を連発した。
テレビ朝日が安定の強さを見せた一方で、TBSが全作品1ケタと、惨敗を喫した今クール。テレ朝は次クールでも、高視聴率必至の人気シリーズ『DOCTORS 3~最強の名医~』を投入。各局のデッドヒートに期待したい。