日本マクドナルドは1月5日、青森県三沢市の店舗で販売されたマックチキンナゲットに、長さ数センチのビニール片のようなものが混入していたとして、同商品と同じ日にタイの製造工場から出荷されたナゲットの販売を、全国で中止した。
しかし、東京都江東区の店舗で販売されたナゲットからも、ビニール片のような異物が混入していたことが判明している。
昨年7月、日本マクドナルドは、それまで取引のあった中国・上海の食品加工会社の衛生問題が取り沙汰されたことをきっかけに、すべてのナゲットの生産地をタイに変更。安全が確保されたかに思われた矢先の、再度の不祥事となった。
これに対し、反応を示したのはナゲットの旧生産地、中国のネット民たちだ。中国版Twitter「微博」では、日本のマクドナルドでの異物混入事件を伝えるニュースに対し、合わせて1,000を超えるコメントが寄せられている。
それらの中には、
「ざまあみろ! これで中国人民の資質が悪かったわけではないことが証明された!」
「産地や工場を変えても問題が続出するということは、マクドナルドの買い叩きが問題ということ」
などと、一連の問題に便乗して中国の食品問題を正当化するような書き込みも見られる。一方、「(混入物が)重金属でなく、腐敗していなければ問題ない」と、さすがは毒食品大国という達観したようなコメントもある。さらに「中国式モノづくり精神は、すでに世界に伝播している。産地を変えようが、災からは逃げられないのだ! ハハハ!!」という書き込みも。
皮肉めいた自嘲だが、日本マクドナルドの幹部たちが痛感していることかもしれない。
(文=牧野源)