今月14日に熊本県を襲った震度7の地震だが、今も熊本県や大分県では活発な地震活動が続いている。そんな中でもJリーグは、直接的な被害に遭ったクラブ以外は通常の活動を続け、義援金活動などを行っている。

東日本大震災時も素早い対応を見せたJリーグ。今回も各クラブや選手たちが模範的な行動をとっているが、ネットではある残念な出来事が話題になっている。なんと、試合中に熊本地震の喪章を投げ捨てた選手がいるというのだ。

 20日に行われた、ヤマザキナビスコカップグループステージの第4節となった横浜F・マリノス×サガン鳥栖戦。両チームは熊本地震の犠牲者への哀悼の意を示すため、喪章を巻いてプレーしていたのだが、53分、自らのマークをかわし、ボールを受けに行った選手にアプローチに行く際、サガンのMF・崔誠根がその喪章をピッチ外に投げたのだ。このシーンがSNSなどで拡散され、崔選手が韓国人だったこともあり、「“私は熊本地震をお悔やみ申し上げません”っていう意思表示だな」と、大炎上しているのだ。


「崔はこの試合に急きょ途中出場したため、喪章が用意されていなかったんです。ハーフタイムに喪章をつけたようですが、後半に何度か外れてしまっていた。それもあって、プレーの妨げになるからと、外したのでしょう。ただ、外し方がよくなかった。チーム関係者に渡すこともできたところが、手袋と同じように粗野に扱ってしまったんです」(サッカーライター)

 試合に夢中になるあまりに、喪章を外してしまったというのが実情のようだ。とはいえ、韓国人選手の中には、反日感情を持つ選手もいると聞く。
実際に、そういったゴールパフォーマンスを行う選手もいた。崔選手はどうなのだろうか?

「基本的に、両国間の反目は誤解が原因のことが多いので、韓国人選手は来日すれば、たいていが親日になります。崔も2012年からJリーグでプレーしていますし、反日感情があって喪章を捨てたとは思いません」(同)

 とはいえ、ここまでの大ごとになってしまったからには、クラブ側からこの件に関する説明を行ったほうがいい気もする。また、ほかの選手たちにも、喪章の取り扱いについて説明を行うべきかもしれない。ひとつの行動が誤解を生み、積み上げたものが崩れてしまうこともあるのだから。
(文=TV Journal編集部)