フジテレビがおよそ3年ぶりに復活させた日曜午後9時のドラマ枠で、今月17日より芦田愛菜とシャーロット・ケイト・フォックスがW主演を務める『OUR HOUSE』の放送が開始された。しかし、第1話目の視聴率は4.8%(関東地区、ビデオリサーチ調べ/以下同)と、同時間帯の全局の番組の中で最下位という歴史的大爆死。

これに対し、ネット上では「当然だろ」「案の定すぎるわ」との意見もあり、フジの大誤算は必然だったようだ。

「まず1つ目の敗因は、強力な裏番組の存在です。この枠には近年、話題作を次々に輩出している『日曜劇場』(TBS系)がありますからね」(芸能ライター)

『日曜劇場』は1956年にスタートし、93年以降、連続テレビドラマ枠として現在まで多数の名作を生み出してきた。フジの日曜午後9時ドラマ枠が消えるとその勢いは増し、『ATARU』『半沢直樹』『天皇の料理番』『下町ロケット』というメガヒット作を連発、『日曜劇場』ブランドは確立された。

「このブランド力からか、『花より男子』(TBS系)以降、ドラマでの活躍がパッとしない松本潤主演『99.9 -刑事専門弁護士-』の初回が15.5%という輝かしい数字を記録。さらにこの枠では、ほかにも日本テレビ系の高視聴率バラエティ番組『行列のできる法律相談所』も放送されていて、並大抵の作品では“そこそこ”の視聴率すら望めないのが現状です」(同)

『OUR HOUSE』はコメディよりの作品だったため、『99.9 -刑事専門弁護士-』とは住み分けが可能かと思われたが、そこも『行列のできる法律相談所』に潰されたというわけか。しかし、今作はNHK連続テレビ小説『マッサン』で主役を務めたシャーロットに加え、芦田愛菜、加藤清史郎寺田心といった「子役オールスターズ」が集結しており、話題性抜群。“そこそこ”程度ではないほど、注目されていたはずだが……。

「そのキャストが2つ目の敗因です。シャーロットが『マッサン』に出演したのは、2014年でおよそ2年前。この間に彼女は三十路になり、すっかり『劣化したな』『ただの白人のおばさんになってる』『美しい記憶を汚さないでほしい』なんて声も上がってしまうようになりました。そして子役に関しても、芦田は『順調にかわいくなってる!』『愛菜ちゃんのセーラー服やばい』なんて言われていますが、ほかは『寺田心くん苦手』『心くん見ると笑えるから、ドラマに集中できない』『心くんはもうネタとしてしか見られない』と話題性はあるものの、視聴率とはつながらないものばかりです」(同)

 確かに芦田と寺田のネット人気は高く、頻繁に画像を目にすることもあったが、芦田は“美少女”として、寺田は“ネタ”としか扱われていなく、この話題性はドラマの視聴率アップに貢献できていなかったのかもしれない。


「また、脚本家には『101回目のプロポーズ』『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)、『未成年』(TBS系)など、社会現象まで起こしたドラマを手がけた野島伸司氏を起用したのですが、それが逆に『昭和臭漂うドラマ』『古臭すぎる』と言われる原因になった感も否めません。フジはこの前も『東京ラブストーリー』『ラストクリスマス』で大ヒットを飛ばした脚本家、坂元裕二を迎え、月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』を制作も、大爆死をしていましたよね。これが3つ目の敗因です」(同)

 やることすべてが裏目に出た結果が、4.8%という歴史的大爆死につながったのだろうか? これだけ世間とは逆に突き進んでしまうフジはいっそ、自分たちの案をひっくり返してやってみたらどうだろうか。

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