視聴率爆死中の芦田愛菜&シャーロット・ケイト・フォックスのダブル主演、野島伸司脚本のホームドラマ『OUR HOUSE』(フジテレビ系/日曜21時~)。8日放送の第4話は、平均視聴率3.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、ついに打ち切り圏内といわれる4%台をも下回ってしまいました……。

しかし、「日刊サイゾー」はフジテレビの味方! 見捨てずに、今回もドラマの見どころを振り返っていきましょう。

■あくびが出るほど平和

 1話完結ものの『OUR HOUSE』ですが、はっきりいってストーリーは大したことありません。いや、それどころか既視感あふれる展開を、「なんか、アメリカ人がいる」という違和感で成立させている気さえします。野島センセーのホームドラマといえば、『ひとつ屋根の下』(同)で兄妹間(福山雅治酒井法子)の禁断の恋や、高校生のレイプ被害などを描いておりましたが、今作は平和すぎてあくびが出ます。

 さて、第4話は、長女・桜子(芦田)の叔父・丈治(塚本高史)のメーン回。離婚後、親権を奪われ「息子に会わせてもらえない」と嘆く丈治のため、桜子(芦田)とアリス(シャーロット)が元嫁と息子の生活をコソコソと偵察。そこには、知らない男を「パパー」と嬉しそうに呼ぶ息子の姿。すでに、幸せな家庭が築かれていました。

 せめて、成長した姿を丈治に見せたいと思ったアリスは、雑誌カメラマンのふりをして息子に近づき、写真を撮りまくるという暴挙に。息子も「ぼくなんかが、ホントに雑誌に載るの?」と、とっても不安そう。さらに、アリスは突然「ホントウノパパ、アイタクナイデスカ?」と言いだす始末。このアメリカ人、日本に来てから仕事も探さず、他人の事情に首を突っ込んでばかり。
きっと、暇なんだろうなあ……。

 その後、元嫁が丈治に「私の息子に関わろうと思わないで」と訴えますが、桜子が新しい父親とコンタクトを取ったところ、あっさりと丈治と息子の再会に成功。めでたし、めでたし……。

■心くんに「うざい!」と言い放たれる芦田愛菜を、いったい誰が見たいのか?

 毎度、あっさりとしたあらすじですが、『OUR HOUSE』の見どころはなんといっても桜子の長ゼリフ。もはや、台本の7割くらいが桜子のセリフなのでは? しかし、見せ場であるはずの桜子のセリフこそ、視聴者の酷評を集めている最たる要因。ネット上では、「愛菜ちゃんには、もっとかわいらしい役をやってほしい」「嫌な姑みたい」「桜子がねちねち弟をイジメてて、見てられない」と大不評なのです。

 ちなみに、第4話の冒頭場面の長ゼリフの一部がこちら。父親がアメリカから連れてきた恋人・アリスになつき始めている光太郎(加藤清史郎)と新太郎(寺田心)に、桜子が大声でまくし立てます。

「バカなの!? あんたたちは、バカなの? その言葉が知らぬ間に、あんたたちの心の奥の柔らかいとこ。わかる~? 夜空の向こう、柔らかいとこに、そっと種を撒かれてしまっているの。その少し寂しそうな顔をした種は、やがて手が出て、足が出る。いやらしい、ジメジメしたカタツムリになるの。
するとあんたたち単純な男たちは、いつかママと呼んであげなくちゃかわいそうだと、ささやかれてしまうの。そしたら何かの拍子に言うでしょう。アリスのことを気の毒に思い、ママ~ママ~って。必ず言うわ! おバカなあんたたちに断言する!」

 ああ、うるさい。愛ゆえの長女劇場ですが、やっぱり文字にしても鬱陶しいですね。案の定、この直後、光太郎と新太郎に「いちいち、うるさいんだよ!」「おねえちゃん、うざい!」と不快感を露わにされるわけですが、確かに、こんな浅香光代みたいにまくし立てる愛菜ちゃんを求めている視聴者って、どこにいるんでしょうか? フジはドラマ開始当初、「芦田愛菜第2章はじまります」と意気揚々と掲げていましたが、視聴者が「こんなに鬱陶しい愛菜ちゃん、見たくない」と嫌がるのも致し方ないですね。

■心くんのマネジャーは注意を!

 毎回、「心くんが言わなさそうなこと」を言わされている心くん。今回も焼き鳥屋のシーンで、無邪気に「ぼくねー、ハツと砂肝とー」と内蔵名を叫んでいました。大人たちによるベッキーばりの“あざとさ”が見え隠れする部分ではありますが、心くんファンには胸キュンポイントなのでしょうね。

 しかし、今回は丈治の息子役としてゲスト出演した五十嵐陽向くん(セントラル所属)の声が、心くんにそっくりという致命的なミスが。お株が奪われないかと、老婆心ながらハラハラしました。心くんのマネジャー(ジョビィキッズプロダクション)は、共演者に甲高い声の子役がいないか、厳しく目を光らせておいたほうがいいと思います!

 そんなわけで、歴史的な平均視聴率2.8%を記録したEXILE・AKIRA主演『HEAT』(同)に、にじり寄っている『OUR HOUSE』。
次回は愛菜ちゃんの“泣きの演技”がありそうですから、見るっきゃないですね!
(文=どらまっ子TAMOちゃん)

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