この記事を3行で言うと
・秋ドラマの初回視聴率ランキングを発表・断トツ1位の「ドクターX」第4期だが、泉ピン子投入には賛否の声が
・各局豊作の秋ドラだが、フジテレビだけは全作視聴率1ケタの大苦戦
続々スタートした秋ドラマの初回を、ランキング形式で振り返ります。初回平均視聴率のトップ10は以下の通り(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
1位『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)20.4%
2位『相棒 season15』(テレビ朝日系)15.5%
3位『IQ246』(TBS系)13.1%
4位『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)12.9%
5位『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)10.2%
同率5位『レンタル救世主』(日本テレビ系)10.2%
7位『砂の塔~知りすぎた隣人』(TBS系)9.8%
8位『カインとアベル』(フジテレビ系)8.8%
同率8位『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(フジテレビ系)8.8%
10位『THE LAST COP-ラストコップ-』(日本テレビ系)8.6%
■『ドクターX』泉ピン子投入に賛否!
トップは、予想通りの『ドクターX』第4期。“モラハラ騒動”から1年半が経つものの、全く離婚協議が進んでいる気配のない米倉涼子ですが、仕事のほうは絶好調のようです。
しかし、今期からキャストに加わった泉ピン子について、ネット上では「ピン子の演技が下品」「ピン子が邪魔」などと辛らつな声が……。さらに「マンネリ」を訴える声も目立ちますが、それでも同作の水戸黄門的な爽快感は、固定ファンをがっちり掴んで離さないようです。ちなみに、第3期の最終回は、驚異の平均視聴率27.4%を記録。ピン子の投入は、視聴率を揺るがすか否か、注目です。
2位もテレ朝の『相棒 season15』。ちなみに、今期の15%超えはテレ朝の2作品だけ。こちらはピン子ではなく、2シーズンぶりに仲間由紀恵を復活させています。
初回では、「人を呪い殺した」という女性が警察に自首。女性は、スポーツジムのインストラクターから性的暴行を受けたものの、男性がすぐさま雇った弁護士から「否認して徹底的に戦う。裁判になれば、女は致命的なダメージを受ける」とプレッシャーを受けたため、警察に被害を届けず、呪い殺したといいます。
ネット上では、この展開が「高畑裕太のアレを参考にした?」「高畑へのあてつけでは?」などと臆測を呼んでいるようです。『相棒』シリーズといえば、高畑の事件後に実父であることを認めた俳優・大谷亮介が刑事役で出演していますから、なんだかいろいろ勘ぐりたくなりますね。
3位は、そんな『相棒』の杉下右京(水谷豊)と、『笑ゥせぇるすまん 』の喪黒福造と、『料理の鉄人』(フジテレビ系)の鹿賀丈史を足して3で割ったようなしゃべり方の主人公が事件を解決する『IQ246』です。初回では、主演の織田裕二の黒すぎる顔に「IQ高そうに見えない」との声が殺到していました。
■フジ月9が史上最低を更新
視聴者離れが著しいフジですが、今期もピンチ! 吉田羊主演『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』、Hey!Say!JUMP・山田涼介主演の月9『カインとアベル』、天海祐希主演『Chef~三ツ星の給食~』が、どれも8%台スタート。玉木宏主演『キャリア~掟破りの警察署長~』は7.9%でした。ちなみに今期の民放連ドラで、全作1ケタなのはフジだけです。
中でも、『カインとアベル』は月9初回最低を更新。これに輪を掛けるように、評判も散々です。聖書を原案にしているそうですが、脚本や演出に退屈さを感じている視聴者は多く、「1時間見るのが辛い」という声も。筆者も、開始早々睡魔に襲われてしまいました。
素朴な疑問なのですが、フジは『カインとアベル』が本気で視聴率を取れると思っているんですよね? だとすれば、その感覚ってかなり問題あると思うんです。
また、『Chef』のほうも、初回は脚本の雑さばかりが目立ち、視聴率アップは見込めなさそう。主題歌を担当している松任谷由実にまで、Twitterで「Chefの初回見た~ 私の『Smile for me』は良かった。 次週に期待っ!」と、毒を吐かれる始末ですから。放送前は、天才シェフが給食を作るという設定にワクワクさせられただけに、残念な気持ちになりました。
とはいえ、フジを除けば、見応えのある作品が揃っている印象の今期。3位の『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』も評判は上々ですが、何せテレ朝が強すぎる。今期も、『ドクターX』が話題をかっさらいそうです。
(文=どらまっ子TAMOちゃん)