かねてより社屋の建て替えを計画していたNHKが10日、第1期の建て替え工事の入札結果を発表。竹中工務店らが573億円で落札したことを発表した。NHKの社屋建て替えは、同局の悲願ともいえるプランだ。NHKは、2020年の東京五輪後に新社屋の建設に着工し、放送開始100周年にあたる25年の運用開始を目指している。しかし、その費用が巨額すぎると問題視されてきた。都市計画に詳しいフリージャーナリストのT氏が語る。
「NHKの新社屋計画は、いったんは移転して建て替えるというプランが浮上しましたが、結局は現在の場所で順次建て替えることになりました。しかし、問題となったのはその費用です。当初NHKが算出した額は3,400億円でした。高額だと大変な批判を浴び、計画変更を余儀なくされた新国立競技場が2,520億円ですから、異常な額と言わざるを得ません。参考までに、03年に汐留に移転した日本テレビの社屋が約1,100億円、六本木ヒルズにあるテレビ朝日の社屋が約500億円です。結局計画は圧縮されましたが、それでも総額1,700億円をかける予定です」
民間企業がいくらお金をかけようが視聴者が知ったことではないが、NHKは受信料によって経営が成り立っている放送局。果たして“みなさまのNHK”が、そこまで豪華な社屋を作ることを、視聴者は良しとするのだろうか? さらに、あきれるようなデータも存在する。週刊誌記者が語る。
「NHKは新社屋建設に向けて受信料をプールしていて、16年度の時点で目標額の1,700億円に到達し、さらに余剰金が発生しました。そのため、籾井勝人会長(当時)が『お金が余ったなら視聴者に返すべき』と、受信料を月額50円下げる提案をしましたが、経営委員会は『一度下げたら上げられない』と、あっさり却下しました。
局員の高給ぶりも問題です。少々古いデータですが、総務省は2007年、NHK予算をもとに、『職員の平均年間給与額(40.3歳)は1,163万円』という数字をはじき出しました。日本人の平均年収がおよそ400万円ですから、約3倍です。視聴者にはたった50円の値下げも認めず、自分たちは高額の給料をもらい、なおかつ1,700億円もかけて豪華社屋を作ろうというのですから、視聴者はもっと怒りの声を上げるべきだと思います」
今回の573億円は、あくまでも“第1期工事の落札額だ。NHKは、より解像度の高い放送やネット配信など、最新技術の必要性を必死に訴えているが、視聴者が何よりも望んでいるのは受信料の値下げではないだろうか?
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