女優・観月ありさが7月15日に放送開始する連続ドラマ『捜査会議はリビングで!』(NHK BSプレミアム/日曜午後10時~)で、田辺誠一とのダブル主演ながら、主役に起用される。これにより、観月は27年連続31回目の連ドラ主演となり、連続主演記録を「27年」とした。



 観月はInstagramやブログで喜びの声を伝えているが、もはやこの記録に、いかほどの価値があるのだろうか?

 同ドラマは、夫婦である、刑事部特殊班所属の女刑事・章子(観月)と、ミステリー小説家の晶(田辺)が、近所や出先で起こる事件やナゾを解決していく作品。

 章子は強い正義感とあり余る体力を最大限にいかすべく警察官になった。事件となれば、猪突猛進、熱き魂で悪と向き合うが、家庭では極度の面倒くさがり屋で家事はまるでダメ。

 かたや、晶は類いまれな頭脳を持ち、穏やかで繊細で、先祖代々が警察官という一家に生まれながら、親の期待を裏切り、作家の道に進んだ。しかし、彼の小説は小難しすぎてまるでウケない。何気なく書いた家事ブログが大当たりし、今では“カリスマ主夫”と称される複雑な状況。

 そんなデコボコ夫婦に息子・直も加わって、自宅リビングは常に情報や推理が飛び交う捜査会議状態。笑える夫婦あるあるネタを交えながら、家事ネタにヒントを潜ませ、夫婦ならではのコンビプレーでナゾに挑むというストーリー。

 かつて、観月は代表作でもある『ナースのお仕事』シリーズ(1996年~2002年/フジテレビ系)、『斉藤さん』シリーズ(08年、13年/日本テレビ系)などがヒットしたが、近年主演したドラマは軒並み低調。

 14年1月期『夜のせんせい』(TBS系)は、全話平均6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と大爆死、15年1月期『出入禁止の女~事件記者クロガネ~』(テレビ朝日系)は、あまりの低視聴率(平均6.4%)のため、第5話と第6話(最終回)が2時間スペシャルとなり、事実上の打ち切りといえる“早期終了”させられる事態となった。

 16年は地上波で主演オファーはなく、NHK BSプレミアムで9~10月に放送された『隠れ菊』で主演に起用され、かろうじて記録を「25年連続」に伸ばしたが、BSドラマということで、実質的に記録は「24年」でストップしたといっていい。

 昨年は4月期に『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』(フジテレビ系)で主演したが、このフジ「日9」ドラマは、あまりの低視聴率ぶりに主役を引き受けてくれる俳優・女優がなかなか見つからなかったという、いわくつきの枠で、「何としても主役がやりたい」との観月側とフジの思惑が一致した。
2年ぶりの地上波での主演となったが、視聴率は前評判の悪さ通り、平均5.4%と爆死。これが決定打となり、同ドラマ枠は次の7月期をもって廃止された。

「連続主演記録と言っても、この3年で2年はBS。もはや、観月に地上波での主演の需要はありません。観月の自己満足のため、所属事務所(ライジングプロダクション)がゴリ押しで仕事を取って来ている状態。NHKも、ライジングとの付き合いもあって、むげに断れないのでしょう。そうやって記録を更新させても、価値はありません。来年あたり、いよいよBSでも仕事が獲得できず、CSやネット配信ドラマで、『28年連続連ドラ主演』などと言ってるかもしれないですね」(テレビ制作関係者)

 私生活では、15年3月に、上原さくらの元夫で実業家の青山光司氏と結婚。青山氏は資産家でもあり、観月があくせく働く必要はない。もはや、この連続連ドラ主演記録更新も、観月の趣味の領域なのかもしれない。
(文=田中七男)

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