『カメラを止めるな!』に騙される人が続出中!? “新世代の三谷幸喜”上田慎一郎監督インタビュー

■本番中のほつれを大事にした

──劇中劇『ワンカット・オブ・ザ・デッド』と舞台裏が綿密にリンクする脚本を書き上げるのは、簡単じゃなかったのでは?

上田 映画の脚本は中学の頃から書いていることもあって、これまで撮ってきた短編映画の脚本はだいたい一晩で初稿を書き上げています。脚本を書くスピードは速いほうだと思います。でも、今回はさすがに時間を要しました。初めての劇場デビュー作ということもあり、2カ月くらい掛かりました。脚本を書く上で難しかったのは、メインになる登場人物が15~16人ほどいるんですが、それぞれに見せ場をつくることでした。今回、ワークショップに参加した新人俳優たちを使って映画を撮るという企画だったので、決して安くはないワークショップ参加費を払って参加してくれた出演者たちに、それぞれに見せ場をつくるという使命があるなと思いました。それに加え、表の芝居とその裏で起きているエピソードをうまく呼応するような脚本にしなくちゃいけなかったので、嫁と生まれたばかりの子どもを里帰りさせて、脚本執筆に集中しました。

──ワークショップ参加者にそれぞれ見せ場を用意したいという上田監督の心配りがあったんですね。苦労した甲斐あって、脇役俳優や裏方スタッフにもひとりずつ人間味があって、それぞれが自分の人生を歩んでいるんだろうなぁということを感じさせます。

上田 そうですね。個性的なキャストが集まってくれたと思います。上映時間が96分なんですが、その中に15~16人もキャラクターがいると観客は混乱しないかなと心配でしたが、みなさんそれぞれのキャラクターを楽しんでいただけているみたいでよかった(笑)。

──クランクイン前に、かなりリハーサルを重ねた?

上田 はい、特に37分間の部分ですね。でも、リハーサルをやり過ぎないようにも気をつけました。あまり固めすぎると面白くないなぁと。本番中にほつれみたいなものが出たほうが面白いんじゃないかなと。本作を実際にご覧になっても区別はつかないと思いますが、僕が脚本上で書いていたトラブルと、それとは別に現場でリアルに起きたトラブルが交じっているんです(笑)。ゾンビメイクが間に合わずに、キャストがアドリブでつないでいる場面は、本当にメイクが遅れてしまって、みんな必死でつないでいます(笑)。あとカメラのレンズ部分に血のりが付着してしまうんですが、あれもアクシデントでした。あのときは僕とカメラマンとでアイコンタクトを交わして、乗り切りました。本番では37分間の長回しは6回挑戦し、最後までカメラを回したのは4回です。血のりで衣装が真っ赤になってしまうので、1日に2~3テイクやるのが精一杯でしたね。

──撮り終わった瞬間は「やったー!」ですね。

上田 いえ、カメラにちゃんと映っているかどうか確認するまでは安心できなかったですね。カメラマンが転ぶ場面があるんですが、本番でカメラマンは本当に転んでしまい、転んだ拍子にカメラの録画スイッチがオフになり、最後まで演じたけど確認したら撮れてなかったなんてこともあったんです(苦笑)。僕やスタッフがカメラに見切れないようにするのも、けっこう大変でした。ちょっとくらいなら見切れてもいいように、スタッフも僕も劇中衣装の『ワンカット・オブ・ザ・デッド』Tシャツを着ていたんです(笑)。


あわせて読みたい

気になるキーワード

日刊サイゾーの記事をもっと見る 2018年6月21日の芸能総合記事
「『カメラを止めるな!』に騙される人が続出中!? “新世代の三谷幸喜”上田慎一郎監督インタビュー」の みんなの反応 1
  • 匿名さん 通報

    学生映画や無料上映の映画祭によくある構造で何ら珍しくないし、ポン!があまりにもしつこくてイラついたし、最後まで出落ち顔芸の繰り返し。つまらなかった。

    3
この記事にコメントする

\ みんなに教えてあげよう! /

新着トピックス

芸能総合ニュースアクセスランキング

芸能総合ランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

芸能の人気のキーワード一覧

新着キーワード一覧

このカテゴリーについて

話題の芸能人のゴシップや噂など最新芸能ゴシップをお届けします。俳優やタレントやアイドルグループなどの情報も充実。