内田裕也さんに合掌──先だった妻・樹木希林さんの“奇妙で堅実”だった生き様

内田裕也さんに合掌──先だった妻・樹木希林さんの“奇妙で堅実”だった生き様

 ロック歌手の内田裕也さんが17日、肺炎のため都内の病院で死去した。享年79歳。昨年9月15日に75歳で亡くなった妻で女優の樹木希林さんの後を追うように旅立ったが、ここにきて、改めて希林さんの“生き様”に注目が集まっている。

 希林さんといえば、火宅の夫・裕也さんとの、常人では理解しがたい夫婦生活をはじめ、人としても女優としても数々のエピソードに事欠かなかったことで、生前からエッセイなどの出版依頼が殺到していたが、希林さん本人のこだわりが強かったため、実現しなかった。

 だが、希林さんの死後、親交のあった出版社が、娘である内田也哉子さんの許可を得て遺作本の制作に着手。生前の対談集や裕也さんとの奇妙な夫婦関係、仕事のエピソードなどを編集して出版にこぎつけた。

 昨年末、まずは文藝春秋社が、希林さんの名言集『一切なりゆき 樹木希林の言葉』(文春新書)を刊行。すると、初週でオリコン週刊BOOKランキングの首位に躍り出るほどの反響で、文藝春秋社はすぐに初版5万部から22万部の大増刷を決定。その後も売り上げは伸び続け、3カ月足らずで70万部を突破し、書店関係者も「売れ行きから見て、100万部突破は時間の問題です」と語るほどだ。

 年明け1月28日には宝島出版社が、『樹木希林 120の遺言』を刊行。この本のサブタイトルは、3年前に希林さんが新聞広告で“終活宣言”したコピー「死ぬときぐらい好きにさせてよ」が使われ、こちらも発売から1カ月半で累計発行部数40万部を突破。さらに2月25日には、キネマ旬報ムックから『いつも心に樹木希林 ひとりの役者の咲きざま、死にざま』が刊行され、こちらも完売店続出のため、版元が重版決定を発表している。

 一方、週刊誌では、希林さんの驚くべき“相続術”を特集。希林さんは「芸能人は生活の保障がないから、お金があるうちに不動産を買うべき」との持論のもと、亡くなる前までに8件の不動産物件を所有する、芸能界の“不動産女王”だったが、それらの物件は、娘の也哉子さんと夫で俳優の木本雅弘夫妻、それに孫の内田伽羅らに相続されたものの、法定相続人である夫・内田にはひとつも相続されなかった。

 これに関して、希林さんは生前、「(内田裕也は)お金があったら一晩で全部使ちゃうから、(彼には)遺産を残さない」と“宣言”していたため、それを実行しただけのようにも見えるが、相続対策に詳しい専門家によれば、むしろ「二次相続」対策のためと考えられるという。

「もし裕也さんが希林さんの不動産を相続していれば、配偶者控除によって節税できました。ただ、もしその後すぐに裕也さんが亡くなってしまうと、今度は遺された也哉子さんたちが、二次相続によって結果的に負担増になってしまうのです」(相続に詳しい専門家)

 つまり希林さんは、裕也さんの年齢なども考慮して、娘夫婦たちへの節税対策としてあえて裕也さんには遺さなかったと見られるのだ。

 実際、希林さんの死後、半年で後を追うように亡くなった裕也さんを思えば、その手腕はお見事というしかない。

 本業の女優業でも、生前公開された『万引き家族』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞したほか、昨年度の映画賞の賞レースを“ほぼ総なめ”にした希林さん。今年6月には、希林さん自ら企画・出演した、浅田美代子主演の映画『エリカ』の公開も決定している。

 生前、全身がんを公表しながらも、「生きるのも日常、死んでいくのも日常」とその死生観を語っていたが、死後もなお現役で活躍している希林さんと、希林さんの愛した裕也さんに、改めて合掌。

(文=本多圭)

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