7日に投開票があった統一地方選では福井、島根、徳島、福岡の県知事選挙で保守分裂となった。このうち島根では自民党が推薦した候補が落選し、故・竹下登元首相から続いた「竹下王国」が事実上崩壊した。

そんななか、中央の自民党に背いた同党県議らが支援して当選した丸山達也氏(49)の髪形が「金正恩党委員長とそっくりだ」とTwitterで話題となっている。一体、どっちが元祖なのか?

 丸山氏は元総務省官僚で、福岡県広川町の農家出身。竹下登氏の異母弟で衆院議員の亘氏(72)ら、島根選出の国会議員らが候補に決め、自民党の推薦を受けた対立候補に3万票の差をつけて当選した。

 党県連会長でもある竹下氏の意向に反した県議らが丸山氏を担ぎ出した構図で、7日の開票速報では多くのメディアで丸山氏に脚光が当たった。

 露出が増えると同時に、Twitterには丸山氏の髪形が「覇気ヘアに似ている」という書き込みが相次いだ。

「覇気ヘア」とは、刈り上げとオールバックを組み合わせた金正恩党委員長の威厳を象徴するもので、近年は“盛り方”がどんどん豪快になり、ネットでは「黒電話のようだ」と言われるほどだ。


 ある北朝鮮ウオッチャーは「最初は刈り上げだけで、前髪を真ん中から左右2つに分けていた。2014年4月、正恩氏が国防委員会トップの第1委員長に再任された際、最高人民会議でお披露目された」といい、まさに覇気を入れるべきシーンで生まれたという。

 一方、丸山氏の「覇気ヘア」について、地元の県政事情通はこう証言する。

 少なくとも総務省から島根県に出向した13年度には、あの髪形だった。選挙戦で久々に丸山さんを見たが、髪と地肌の境目が上がった感じになっていた。選挙カーから降りて髪を乱しながら走り回り、お年寄りと握手していた」(同)

 つまり、丸山氏が覇気ヘア元祖のようだが、2人に面識があるはずもなく、偶然の一致が目を引いたようだ。