昨年末に芸能界を電撃引退してジャニーズ事務所の子会社「株式会社ジャニーズアイランド」の代表取締役社長に就任したタッキーこと滝沢秀明。目下、ジャニーズJr.のプロデュースに専念しているが、皮肉にも親会社「ジャニーズ事務所」との“確執”に悩まされているという。

 

 1月15日に設立されたばかりのジャニーズアイランドだが、そこでの滝沢の主な業務は、ジャニーズJr.のプロデュースやイベントの企画立案、新人発掘など。とりわけJr.の売り出しには本腰を入れている。 

「なかでも、『Snow Man』の売り出しには熱心で、大成功を収めた『滝沢歌舞伎ZERO』でもメインキャストに抜擢したほか、テレビ局にも自ら積極的に売り込んでいます」(マスコミ関係者)

 ところが、なかなか彼らの仕事が決まらない。というのも、各テレビ局にはジャニーズの人気アイドルをキープするため、通称“ジャニ担”と呼ばれるジャニーズ事務所専属の編成マンや番組プロデューサーが存在するからだ。

「彼らの仕事は、基本的にキャスティングです。ジャニ担を通じてキャスティングが実施されるため、ジャニタレ同士が“裏かぶり”することはありませんが、他方、彼らも視聴率が大事。人気アイドルを優先するので、滝沢が押すジャニーズJr.にはなかなか仕事が回りません」(前同)

 業を煮やした滝沢は、ジャニーズの幹部を集めて「痛みを伴わない改革はありえない」と宣言。Jr.の存在価値を高めたり、次代のスターをJr.から誕生させるためには、今後は現在活躍中のジャニタレも競合相手になると言明したようで、これが混乱をもたらしているという。

「たしかに滝沢は、ジャニー喜多川氏から権限を委譲されていますが、ただ、本体のジャニーズ事務所を仕切っているのは、藤島ジュリー景子副社長。当然ながらジュリー氏は滝沢の宣言も馬耳東風と聞き流していて、彼女の顔色ばかり伺っている幹部連中は困惑しています」(前同)

 いくら滝沢が改革を宣言してJr.の売り出しに力を入れても、ジュリー氏とテレビ局の力関係が変わらない限り、今後も彼女イチオシのジャニタレの仕事が優先されるだろう。だが、そんなことはジャニーズが世襲制を踏襲した段階でわかり切っていたこと。滝沢が売り出したいJr.がいるなら、ジャニーズから完全に独立して、個人事務所でマネジメントするしかない。
もっともその場合、ジャニーズからの横やりは免れないだろうが、そうした覚悟がない限り、独自色を出したタレントのマネジメントなどできないのも、この業界の現実だ。

 現状では、「痛みの伴わない改革はありえない」という熱弁も、むなしく響くだけ。Jr.の売り出しより、喜多川ファミリーに牛耳られているジャニーズ事務所の悪しき体質を改革することが先決だと思うのだが。

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