今週の注目記事・第1位「まだまだ出てくる吉本興業の『闇芸人』稲川会幹部の誕生会で『闇営業』」(『フライデー』7/12号)「『宮迫博之」だけではない『闇営業』の『闇の奥』」(『週刊新潮』7/4号)

同・第2位「『覚せい剤常習犯』を再釈放した『女裁判官』のご存念」(『週刊新潮』7/4号)「前科14犯神奈川逃走犯の『人生の半分は刑務所』」(『週刊文春』7/4号)

同・第3位「新潟地震発生もホステスと飲み続けた防災担当副大臣」(『週刊文春』7/4号)

同・第4位「『こんな事務所は辞めたらいい』ジャニー喜多川緊急搬送」(『週刊文春』7/4号)「人気グループメンバーが見た『厳戒の病室』」(『週刊新潮』7/4号)

同・第5位「『軽減税率めんどくせえ』麻生の『消費増税』大暴走」(『週刊文春』7/4号)

同・第6位「残念なリベラルの処方箋」(『ニューズウイーク日本版』7/2号)

同・第7位「トランプが『日米同盟破棄』したら、日本は『繁栄』か『沈没』か」(『週刊ポスト』7/12号)

同・第8位「首都圏のマンションが売れない」(『週刊現代』7/6号)

同・第9位「どうしても本音を隠せなかった『秋篠宮殿下』の親子断絶」(『週刊新潮』7/4号)「『秋篠宮家』研究/『小室さんの件は父とは話しません』眞子さま父への絶望」(『週刊文春』7/4号)

同・第10位「八村塁を変えた富山の人々」(『週刊文春』7/4号)

同・第11位「年金暮らしの人のための自己破産と生活保護の基礎知識」(『週刊現代』7/6号)

同・第12位「貴景勝の母でございます」(『週刊ポスト』7/12号)

同・第13位「『水素ガス吸引』で万病退治・若返りは本当か」(『週刊新潮』7/4号)

同・第14位「大阪拳銃強奪犯は1年前障害者襲撃未遂を起こしていた」(『週刊文春』7/4号)

同・第15位「各局女子アナ『人気とオッパイ』の相関関係」(『週刊ポスト』7/12号)

【巻末付録】現代とポストのSEXYグラビアの勝者はどっちだ!

 早速いこう。ポストの巨乳と女子アナについて。



 ベテランテレビマンはこういう。

「“巨乳アナは人気が出ない”とこれまではテレビ界で言われてきた。そもそも、女子アナという存在が確立されたのが80年代の初めくらい。その頃はとにかく知性やアナウンス技術が重視されていて、胸が目立つようなセクシーさを出そうものなら、女性視聴者から嫌われると考えられていた」

 2014年にフリーに転身した元TBSの田中みな実アナ(32)も、雑誌ananのインタビューにこう答えている。

「局アナ時代はぶりっ子というイメージがあったから、胸まで強調されてしまったらアナウンサーとしての清潔感が保てないと思っていました。(中略)とにかく胸を小さく見せたくて、3年間ぐらいサラシを巻いて胸を潰していたんです」

 だが最近は、小川彩佳アナ、三谷紬アナ、杉浦友紀アナ、桑子真帆アナ、宇賀なつみアナといった巨乳アナたちが、各局の看板番組を背負い、胸元を強調した衣装で画面に登場するようになったという。

「一歩引いてニコニコ笑っているのではなく、バラエティでは芸人のフリに即座に切り返し、報道では自分の考えをハッキリ述べるなど、アナウンサーとしての度量や技術が評価されるようになった。

 共通するのは、男性に媚びない姿勢。彼女たちからは“胸が大きいことは悪いことじゃない”“これが私のスタイル”といった自立した強さを感じます。そういった女子アナたちは、ふくらみを強調する服を着ようが関係ない時代になった」(ベテランテレビマン)

 そう、大きいことはいいことなのだ。

 拳銃強奪犯の飯森裕次郎容疑者(33)は、事件の1年前にも、都内の障碍者が通う就労支援施設で、同じ講座の30代の男性をつけ回す「襲撃未遂」を起こしていたと文春が報じている。

 この男性は身の危険を感じ、施設に駆け込み、信頼できるスタッフに飯森の付きまといを報告した。


 スタッフたちが飯森に話を聞いたところ、飯森が刃物を所持していたことがわかったというのである。警察官を襲って拳銃を奪ったのと同じで、このケースでも「動機」がハッキリしない。そこが不気味である。

 新潮は、水素ガス吸引で万病退治、若返りができるという特集を組んでいる。何でも、歌舞伎役者の坂東玉三郎が使っていて、人工透析をしなければという人が、半年ほど水素を吸引したところ、普通の生活に戻れるぐらいまで回復したというのだ。

 玉三郎も、一日1~2時間水素を吸って、水素サプリも飲んでいるが、疲れが取れて眠れるようになったというのである。この吸引器、1台350万円もする。

 それ以前に、水素ガスを吸うことで本当に万病が治るのか? 悪い活性酸素を狙い撃ちしてくれる、認知機能が向上したなど、効果を声高に挙げるのもいれば、「エビデンスがない」と切って捨てる教授もいる。

 私も懐疑派だが、3万円台のポータブル吸引器もあるそうだから、気になる人はこちらでも買ってみたら。

 お次はポストのグラビアだ。関取・貴景勝の美人すぎる母を撮り下ろししている。私はこういう企画が好きだ。
いいところに目をつけた。

 彼女の出ているページの右は、志村けんが大絶賛している高嶋香帆というタレントの下着姿である。

 彼女も着物を脱ぎ棄てて、下着になってくれたら、ポストは完売したかもしれない。

 失礼になるかもしれないが、彼女、とても素人さんとは思えないほど、雰囲気がある。

 出会いのきっかけは、知人の紹介による「お見合い」だそうだ。

 彼女は、インタビューでこう話している。

「土俵で死闘を繰り広げる力士のイメージと母親のギャップがあるだけです。若い頃はもっと地味だったかな。少しふっくらしてショートカットだったので、年上に見られていました(笑い)」

 こんな女性と四畳半で酒でも呑んだら最高だろうね。ポスト、でかした。



 現代の巻頭特集は「年金は夫65歳から、妻は70歳からもらうのが正しい」というものだが、私はスルーする。だが気になったのは、「年金暮らしのひとのための自己破産と生活保護の基礎知識」である。


 いざとなれば、生活保護だと思い定めているが、正直なところ、その手続きがわからない。現代によれば、自己破産は、地方裁判所に申し立てればいいそうだ。

 自己破産しても、年金は差し押さえられることはなく、現金の所持も99万円までなら許されるという。

 消費者金融や銀行からの借金なら、弁護士費用1~2万円ほどで済むそうだ。意外に知らないのが、生活保護をもらっても、年金はもらえるということ。

 最低生活費というのが住んでいる場所で決まっている。東京23区なら、70代単身者の場合は月13万円だという。

 生活保護の金額は、この最低生活費から収入を引いた金額になる。年金を月に6万円もらっているなら、差額の7万円を受給できる。

 医療費は全額支給、アパートに住む場合は住宅扶助、介護を受ける時は介護扶助がもらえる。自己破産と生活保護のどちらを先にやればいいのか? 先に生活保護の相談に行くのが正解だという。皆さん、どうしますか?

 ところで、バスケットの最高峰、NBAのドラフト会議で、ついに日本人が1巡目、全体の中で9位に指名された。


 八村塁(21)、西アフリカのペナン人と日本人とのハーフ。彼は中学時代、野球と陸上をやっていた。新潮によれば、彼を変えたのは両親の離婚だったという。

 母親の麻紀子は、別れた後も普通に父親と会っていたし、女手一つで育てたというわけではないと語っている。

 だが、恩師の富山市立奥田中学バスケットボール部コーチの坂本穣治は、「あいつが苦しんできたのを見てるから」と言葉を詰まらせた。

 さらに、富山という地方の街で、ハーフの子どもがどう見られたか、想像に難くない。

 だが、八村は、「日本人であることを強調する一方、黒人とのハーフであることにも誇りを持っている」(坂本)という。

 さらに坂本は、「彼がすごいのは、そうした偏見の中でグレてしまうのではなく、ペナン人の父、日本人である母の血の両方に感謝しよう、と素直に思えたことだと思います」

 やがて、八村はNBAに入ると豪語するようになる。そしてついに夢を実現するのだ。

 大坂なおみ、サニブラウンなど、ハーフの日本人たちの活躍が目立つ。これこそが真のグローバリゼーションなのだろう。楽しみである。


 さて、秋篠宮の会見での発言が話題になっている。ポーランドとフィンランドへの公式訪問を前に、6月21日、秋篠宮夫妻が長女・眞子さんの結婚問題について聞かれ、

「娘の結婚の見通しですが、私は娘から話を聞いておりませんので、わかりません」

 と答えたのだ。紀子さんも「同様でございます」というだけだった。

 紀子さんは5月に、眞子さんと2人だけで京都・大聖寺の茶会に参加しているため、もう少し踏み込んだ答えがあるのではないかと、期待していた皇室記者たちをガッカリさせたのである。

 週刊誌はこれをどう伝えたか。

「眞子さまと小室さんの結婚に関しては、状況は膠着状態です。今は解決を急ぐタイミングではないとお考えなのだと思います」(秋篠宮に近い関係者=女性自身)

「秋篠宮ご夫妻が下した小室圭さんとの『決別』」(週刊女性)

「“現状のままでは納采の儀は行えない”と明言されました。今回のご発言は、国民に向けて“あれから一歩も進んでいない、厳しい対応のままです”ということをお伝えになられたかったのだと思います。(中略)会見ではずいぶんおやせになられた印象でしたが、秋篠宮さまの苦しい胸の内が垣間見えました」(秋篠宮家を知る関係者=女性セブン)

 やや見方は違うが、眞子&圭問題がいい方向には進んでいないと見ているようである。

 文春、新潮はどうか。秋篠宮家研究を始めた文春は、今回の発言は、美智子さんが体調の問題もあって“不在”だったため、「今回の『聞いていない』発言は美智子様の “ご不在”ゆえに率直に吐露された『限りなく本心に近いもの』」だと、秋篠宮家関係者はいっている。

 昨年の誕生日会見での発言は、小室家の借金問題は迅速に解決すべしという美智子さんの考えに忖度して発言したもので、秋篠宮にとっては「内心忸怩たる想いがあったはずだ」(同)というのである。


 秋篠宮の教育方針の基本は「自由」だという。娘の「自由」は尊重したい、だが周囲がそれを許さないというジレンマで、悩み、心身をすり減らしているとすれば、同情するに余りある。

 新潮は、この会見で2つのことが明白になったとしている。一つは、秋篠宮家の親子の断絶が、噂だけではなく現実だったことがハッキリした。今一つは、小室家から具体的な連絡がなく、解決の目途が立っていないことがわかったことだと、皇室ジャーナリストの久能靖が話している。

 この会見後、ネットでは、「子を持つ親としての責任を放棄したのか」「まるで他人事ではないか」という批判的な声が上がっているという。子を持つ親の悩みや苦しみなど、まったく理解しない連中たちなのであろう。

 現代版ロミオとジュリエット物語は、まだまだ先が見えてこないようである。

 現代によれば、首都圏のマンションが売れないそうだ。6月17日に、不動産経済研究所が発表した「首都圏のマンション市場動向」によると、東京23区における今年5月の新築マンション発売戸数は781戸で、前年同月と比べて36・3%も減少したそうである。

 首都圏で4月に発売された新築マンションは1421戸で、4月に1500戸を割り込んだのは27年ぶり。

 アベノミクスが始まった13年から、マンションを建てれば即日完売という状況が続いたが、今年5月、首都圏で即日完売になった新築マンションはわずかに5棟22戸だけだった。

 これまでは、少なくとも東京オリンピックまでは土地の価格は上がり続けるといわれてきた。だが、そうではないようだ。

 10月には、個人所有の中古物件には消費税がかからないため、得な中古物件を選ぶようになると、新築マンションの売れ行きがさらに悪くなり、不動産市場全体も値下がりしていく傾向が強まるそうである。



 トランプという男、口から出まかせばかりかと思っていたら、実行力も伴っているようだ。

「トランプ米大統領は30日午後、韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線上にある板門店を訪れ、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と約50分間、会談した。米朝の首脳会談は2月のベトナム・ハノイに続いて3回目。トランプ氏はハノイで決裂した北朝鮮の非核化協議に関し、『2、3週間以内に(実務者)チームをつくって再開する』と述べ、正恩氏と合意したことを明らかにした。

 トランプ氏は会談に先立ち、現職の米国大統領として初めて約1分間、北朝鮮の地に足を踏み入れた。米軍を統率するトランプ氏の訪朝は、正恩氏が求めてきた体制保証を認めたとも受け取れる」(朝日新聞7月1日付)

 この突然の北朝鮮訪問が、前日のツイッターだけで実現したとは思わないが、なかなかの役者であることは間違いない。

 G20でも、安倍首相を従え、堂々と習近平主席と渡り合うところなどは千両役者である。

 習近平の北朝鮮訪問で、トランプとの関係がやや薄れたかに見えていたが、事前に習にもいってあったのだろう、形勢大逆転という形である。

 それに比べて、安倍の存在感の薄かったこと。その前に、日米安保はアメリカにとって割の悪い条約だというトランプの先制パンチでグロッキー気味だったとしても、日本側の主張などどこにも見られなかったのは見苦しかった。

 さて、ポストは、トランプが日米同盟を破棄したらどうなるのかという、愚なる特集を組んでいる。読むまでもないが、他にさしたる記事がないから、一応紹介しておく。

 元駐韓大使で外交評論家の武藤正敏は、韓国の動きも注視すべきだと指摘している。

「トランプの発言はブラフだと見ておくべきだが、片務性を正したいという意思があるのは間違いない。

 仮に日米同盟が廃止されるならば、より重要度が低い米韓同盟も破棄され、在韓米軍も撤退する可能性が高い。すると、韓国は中国と北朝鮮の影響下に入ることが、自国の安全保障につながると考える。

 米軍撤退によって野心を再燃させた北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が核・ミサイル開発に邁進しても韓国の文在寅大統領では対応しきれず、日本は核の脅威に晒されることになる。

 一方で韓国は慰安婦問題や徴用工訴訟などでの反日姿勢をさらに強め、これまで以上の謝罪や賠償を日本に突き付けるでしょう。G20での日韓首脳会談が見送られるなど戦後最悪とされる日韓関係のもとでは、そうしたリスクもゼロではありません」

 これは、トランプの電撃的北朝鮮訪問前のコメントだから無理もないが、今や、米韓北の結びつきは、日本が考えているほど脆弱なものではない。

 今や日本こそが、アジアの孤児になりつつあることは、残念ながら事実である。

 ポストがいうように、「まさに四面楚歌状態――その中で求められるのは高度な外交手腕だが、60年の長きにわたって日米同盟に依存するばかりだった日本の政治家や外交官に、各国と立ち回る能力があるかは疑わしいのが現実だ」ろう。

 外交から見ても、安倍政権は失格だと思う。

 ニューズウイーク日本版は、「リベラルはなぜ衰退したのか」の中で、安倍政権についてこう書いている。

「あらゆる権力は腐敗を伴うもので、民主主義による監視と統制が必要だ。それ以前に、安倍政権が実現できなかった構造改革と地方経済の立て直しには全く新しい政治手法が必要となる。また、後継者を競わせながら育てることの苦手な安倍政権は、深刻な『ポスト安倍』問題を抱えている。あらためて政権担当能力のある健全な野党の存在が、日本の政治には求められている。

『安倍一強』の長期政権が、後世から『悪夢』と呼ばれる可能性は常にあるのだから」

 7月21日が参議院選の投票日と決まった。

 安倍首相の本心は消費税増税を延期してW選挙ではないかといわれていた。だが、文春によれば、「増税は予定通りできますね」と何度も直談判をしてきた麻生副総理に、森友学園問題で辞意を漏らした彼を慰留した手前、安倍は無下にできず、認めざるを得なかったという。

 だが、皮肉なことに、金融庁が出した、95歳まで生きるとしたら2000万円不足するという報告書の受け取りを拒否するなど、麻生の非常識な対応で、参議院選最大のテーマは「麻生と年金」になってしまった。

 安倍応援団の産経新聞系の夕刊フジでさえ、麻生が足を引っ張ると、参議院選での自民党の議席を「選挙区37、比例18」の計55議席で、現状より11議席減と予測しているのだ。

 野党第一党の立憲民主党が16議席伸ばすと見る(6月27日のzakzakより)。

 消費税増税、年金問題、亥年の選挙は荒れるというジンクスに、安倍自民党が苦戦することは間違いなさそうである。



 さて、戦後の男性アイドルブームを創り上げたジャニー喜多川(87)が、6月19日に渋谷区内にある自宅マンションで倒れ、緊急搬送された。

 意識レベルはかなり低下して、血圧や体温が上昇し、一時はかなり危険な状態だったようだ。

 事務所所属のタレントたちが病院へ駆けつけ、周辺は大変な騒ぎになったそうだ。

 ネットでは、喜多川の死亡説も流され、私のところにも、万が一の時には原稿を書いてくれという依頼が来た。

 これを書いている時点で訃報は届いていない。だが、もし彼の死が現実になった時、テレビ、新聞、雑誌は、ジャニー喜多川についての特番や特集をどうやるのだろう。

 写真は少ないし、彼について分かっていることも極めて少ない。新潮によれば、父親が真言密教の開教師の喜多川諦道。父親がロサンゼルスのリトルトーキョーにほど近い、高野山米国別院に赴任していた1931年に生を受けている。彼の本名は「ひろむ」というそうである。

 父親は企画力があり、母親は日舞の名取だった。本尊の前を仕切ると手前がステージになり、コンサートなどを行ったりしていた。

 戦後は、女優の田中絹代や歌手の美空ひばりが来てショーを開いたことがあるそうだ。

 一家は帰国したものの、ジャニーは終戦後ロスに戻り、現地の高校へ通う。

 高校時代にロスの劇場で見たミュージカルに感銘を受けたという。帰国後は、駐日アメリカ大使館に勤務し、「ジャニーズ」という少年野球チームを指導する。

 このメンバーだった、あおい輝彦ら4人が1962年に芸能界デビューするのだ。

 以来、フォーリーブス、たのきんトリオ、シブがき隊といった「美少年」たちを次々に発掘、デビューさせていく。

 今では、グループ全体の売上が1000億円を超えるそうだ。だがよくいわれるように、売れる美少年を見つけ出す眼力と、それを育てるのはジャニー、営業やマネージメントをやるのは姉のメリーと役割分担がハッキリ別れていた。

 そのジャニー喜多川にも老いが忍び寄っていた。『異能の男 ジャニー喜多川』を書いた小菅宏はこう話す。

「10年ほど前にお会いした時、珍しくこんなことを漏らしたんです。“実は最近、ウチの子がみんな同じように見える”って」

 ジャニーズ事務所はたった一人の「異能」の男に支えられてきた。それがいなくなればどうなるかは、小学生でもわかる。

 文春によれば、最近、メリーと娘のジュリーが仕切る事務所と上手くいっていなかったという。

 映画や舞台に出したいタレントを提案しても、メリーから「ジャニーはあっちへ行って」とのけ者にされてしまう。ジュニアをデビューさせたいという意見もほとんど聞き入れられなかったという。

「ジャニーさんは『(ジャニーズ事務所)はもう僕の会社じゃない』とため息をついていた」(ジャニーをよく知るタレント)

 先の小菅がいうように、「ジャニー氏の感性と世界観は決して他人が受け継げるようなものではない」のは間違いない。異様とも思える少年愛が、私を含めた雑誌で批判されたこともあった。そうしたことも含めて、ジャニー喜多川という人物が芸能界で果たした功と罪を検証するのは、これからであろう。

 新潟で震度6強の地震が起きた時、国交省は最高レベルの「非常態勢」に移行した。次官以下は電車やタクシーで庁舎に駆け込んだが、その最中でも、赤坂のクラブで呑み続けていた政務三役の一人がいたと、文春が報じている。

 防災担当の大塚高司国交副大臣(54)だ。「政務三役に参集義務はありませんが、『直ちに登頂できる態勢で付近で待機』との指示がありました」(国交省担当記者)。赤坂なら、付近といえるかもしれないが、酒を呑んでいて、しかも、菅官房長官の会見が始まっても動こうとはせず、杯を重ねていたというのだから、防災担当失格は間違いない。

 さて、前科13犯、人生の半分は刑務所にいたという小林誠(43)を収監しようと、横浜地検の検察職員と厚木警察署の7人がそろって行ったのに、包丁で威嚇されて怖れをなし、まんまと車で逃走されてしまった。

 お粗末極まりない上に、警察の緊急配備が発生から4時間前後も遅れる中、小林は理髪店で散髪をすませ、中学の同級生の家を訪ね、コンビニでジュースを買うなどしながら、友人たちの手を借りて悠々と逃亡を続け、逮捕されたのは90時間後だった。

 だいたい、窃盗や傷害の罪で昨年9月に3年8ヵ月の実刑が確定していたのに、なぜ、再保釈が認められたのか。

 証拠隠滅の可能性もほとんどないカルロス・ゴーン前日産CEOを長期間拘留し、保釈を認めなかったのに、これほどの凶暴な犯罪人を保釈し、文春によれば、逃走後、自宅から使用済みの覚せい剤の注射器が発見されたというのだから、保釈を認めた裁判官の責任は重いといわざるを得まい。

 新潮によれば、その裁判官先生の名は、佐脇有紀横浜地裁小田原支部裁判官、49歳だそうだ。

 たしかに、10年に起きた大阪地検の証拠改ざん事件以来、裁判所の検察に対する不信感が高まり、検察が保釈不相当と意見具申しても、まともに相手にしてもらえなくなり、明らかに執行猶予が付かないケースでも、裁判所は保釈を認めてしまうそうである。

 たしかに、09年時点で裁判所が保釈を認めた割合は16・3%だったのに、17年には32・7%と倍増しているという。

 だが、今回のケースでは、普通の頭を持っている裁判官なら保釈を認めはしないだろう。

 それも、昨年9月に実刑判決を受け、一審で認められていた保釈が取り消されたのに、判決を不服とした小林は、即日控訴し同時に再保釈を請求する。これも許可されてしまうのである。ともに認めたのは佐脇裁判官である。

 小林の逃亡が日本中を震え上がらせていた時、この裁判官は何を考えていたのだろう。



 今週の第1位は、吉本芸人と反社とのつながりを毎週掘り起こしているフライデーに今週も捧げたい。

 フライデーは吉本興業所属のお笑い芸人「スリムクラブ」の内間政成(43)と真栄田賢(43)が、指定暴力団・稲川会の本部長(ナンバー3)の誕生パーティで「闇営業していた」と報じている。

 本部長の身内の女性がやっている川崎市内の韓国クラブにゲストとして呼ばれ、芸を披露し金銭を受け取っていたそうである。内間が本部長の隣で、札びらをクビに巻いて笑っている写真が掲載されている。ここには「2700」の八十島宏行(35)と常道裕史(36)もいた。

 あわてた吉本は、フライデー発売前に4人を「無期限謹慎処分」にすると発表したのである。

「カラテカ」の入江慎也(42)が、高齢者を食い物にした詐欺集団の忘年会に、宮迫博之や田村亮らを出演させていたことが発覚して以来、吉本の芸人たちと反社との関係を示す“証拠”はまだまだ出てくるはずだ。

 なぜなら、現代が報じているように、吉本興業と山口組・田岡一雄三代目組長との親密な関係は有名だし、その後も裏でつながっているのではないかという噂が絶えないからである。

 吉本には6,000人といわれる芸人が所属している。落語家は800人、現役のプロ棋士は170人ぐらいである。その中で、テレビに出て稼いでいるのはほんの一握り。反社などからの甘い誘いに乗るなというのが無理というものだ。

 私には、芸人が暴力団を含めた反社の連中と付き合うのを非難する気持ちはさらさらない。自分の芸を楽しんでくれる所ならどこへでも行く、それが芸人だと思うからだ。

 今回、謹慎処分を受けた芸人の中で、一人でも、「反社の連中に芸を披露したことがいけないというのなら、私はこれからテレビには出ません。私の芸をぜひ見たいというお客の前でしかやらない」と、タンカを切れる芸人はいないのかね。

 漫才の横山やすしは数々の暴力事件を起こし、ヤクザとの付き合いも噂された。それでも視聴者は茶の間に彼を受け入れた。彼の話芸を見たかったからである。それほどの芸を持った芸人が今の吉本にいるのか。

 テレビ局も謹慎になった芸人たちの入れ替えで当面はバタバタするが、代わりはいくらでもいる。そのうち彼らは視聴者から忘れられる。

 ひと山いくらの芸人しか排出してこなかった吉本にこそ問題があると、私は思うのだが。

 それと、もうひと言いっておきたい。フライデーの一連の報道に、反社から情報や写真をもらう(買う)のはいかがなものかという批判があることに対してである。

 バカも休み休みいえ。フライデーが、詐欺集団や稲川会の人間と接触して、芸人たちがやっていた「闇営業」の実態を暴かなかったら、この話は闇に隠れたまま、芸人たちは知らん顔してテレビに出ていたはずだ。

 そのうち出てくると思うが、反社の人間と一度でも付き合えば、次にイヤだと断れまい。

 彼らは、人の弱みに付け込み、骨までしゃぶる。そうやって、その世界と一体になってしまっている芸人などたくさんいるはずだ。

 その芸人に芸があればいいが、芸無しでは、そいつらにすがって生きていくしかない。

 そういうしがらみを断ち切らせるためにも、今回の報道は貴重である。

 私も雑誌屋の端くれだが、われわれはネタのあるところならどこへでも行く。ネタを持っている人間なら、ヤクザだろうと人殺しだろうと会って話を聞く。

 私の経験でいえば、人殺しを白状させるために1,000万払ったことがある(会社には違う名目で払ってもらったが)。

 批判などされてもいい。目の前にスクープがあるのに、手を出さない奴は、こうした仕事はやるな。

 雑誌屋やジャーナリストなど、きれいごとではできはしない。それもわからずに、反社からネタをもらうのはどうの、謝礼を払っていたとすれば問題だなどというべきではない。

【巻末付録】

 現代からいこう。

「女優・真木よう子、美しき挑発-究極の美がここにある」。この女優は何か人と違うものを持っていることは間違いない。

 袋とじ「邪悪なSEX入門-大人の男と女に、言葉はいらない」。これは論評の外だな。

 ポストにいこう。

 巻頭袋とじ「範田紗々、温泉に行こうよ-箱根旅情を疑似体験できる非日常ヘアヌード」

 後半御袋とじ「葵つかさ、部屋においでよ-情感溢れる『日常ヘアヌード』」

 こんな「『働くおねえさん』に会いたい-お仕事セクシーコスプレに挑戦」「高嶋香帆、一枚ずつ、そっと-志村けん大絶賛」。この高嶋なかなかいい。これからが楽しみ。

 そして先ほど紹介した「貴景勝の母でございます-角界で話題の『美人すぎる母』グラビア初登場!」

 今週はSEXY度は低いが、やはり「貴景勝の母でございます」がグンバツだね。ポストの勝ち!

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