YouTubeライターと日刊サイゾー新米編集者が、ここ最近起こったYouTube関連の出来事について語るコーナーです。

ゆきぽよYouTuber批判発言に、人気YouTuberたちが反論!

YouTubeライター・KJ(以下、KJ) 最近YouTuber界隈で起こった大きな騒ぎといえば、やっぱり、ゆきぽよの炎上は外せないよね。

新米編集者・トクちゃん(以下、トクちゃん) あぁそれ、僕も知ってます。12月13日に放送された『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)で、ゆきぽよが人気YouTuber(「北の打ち師達」のはるくん)と半同棲報道のあったフジテレビの久代萌美アナに「だまされてますよ!」「YouTuberにちゃんとしている人います? YouTuberに保証はないし、大丈夫ですか?」とか言って、批判の的になったやつですよね? YouTuber好きとしては、見過ごせないですよね。

KJ そうなんだよ。当然、ネットは大荒れ。ゆきぽよも「ちっぽよTV!」っていう自分のYouTubeチャンネルを持ってるんだけど、最新の動画を見てみると、高評価の8倍以上も低評価が押されてて(12月25日現在)、コメント欄は「YouTuberディスってるくせにYouTuberやるな!」「謝れ!」の大合唱っていう……

トクちゃん うわぁ、地獄絵図じゃないですか……。

KJ 人気YouTuberたちも、このゆきぽよの発言に反応しちゃってさ。

ヒカルが「とある有名?人がテレビでYouTuberを下に見た発言したらしいけど いやそもそもお前誰やねん ってなったのは俺だけか…名前初めて聞いた人やったわ笑」ってツイートしたり、パオパオチャンネルのぶんけいが「テレビ番組でYouTuberのこと突くような発言を見て、普通に嫌な気持ちになったな。イジリにも限度があると思うぞ。」ってつぶやいたり。

トクちゃん ヒエ~、おっかない!

KJ 確かに、YouTubeに人生かけてるクリエイターやそのファンからしたら、「は?」って思うのもわかるよ。でも、ゆきぽよはYouTuberになじみのない一般テレビ視聴者の素朴な疑問を代弁したにすぎないし、バラエティで結果を残すために、彼女も必死なんだよ。同じギャルタレントのみちょぱばと比べられることも多いけど、制作サイドからはあんまり評価が高くないみたいだし……。ギャルは旬が短いし、少し多めに見てあげて!

KJ 今回のゆきぽよの「YouTuberにちゃんとしている人います?」発言には、ヒカルとぶんけい以外に、たくさんの有名YouTuberがTwitterで反応してたんだけど、大半が、程度の差こそあれ反論や異議申し立てのニュアンスを含んだツイートだったんだよね。

でも、フィッシャーズのリーダー・シルクロードのツイートだけは一線を画してて、まぁ、見事だったよ。

トクちゃん どんな内容だったんですか?

KJ 「YouTuberに将来性がない!ちゃんとしてない!って俺は逆に褒め言葉だと思うよ! 将来性気にしてたらみんなやってないし、伸びないと思うよ! いつまでも人を楽しませることに全力でなにかを掴もうと上を見るYouTuber 魅力のある人だなぁとYouTuberをみて俺は思います」って。

トクちゃん めっちゃポジティブ!

KJ  YouTubeに批判的な世論を甘んじて受け入れる寛大さといい、それを自分たちの成長の糧と捉える前向きさといい、それでいて、同業者へのリスペクトを忘れない姿勢といい、100点満点のアンサーだと思わない?

トクちゃん ですね。それに、何がすごいってこれ、「YouTubeに将来性がない」って世論があることを全面的に受け入れちゃってますもんね。だから、ゆきぽよ批判にまったくなってない。誰も傷つけないツイート。

KJ そうなんだよ。10月27日にメインチャンネルの累計動画再生回数が80億2700万回に達して、名実共に“日本一見られているYouTuber”になったフィッシャーズのリーダーらしい、まさに“無敵”のコメントだよね。そんなシルク率いるフィッシャーズがこの間、世界的な賞を受賞したのって知ってる?

トクちゃん 初めて聞きました。どんな賞なんですか?

KJ これが「Streamy Awards」っていう「動画のアカデミー賞」っていわれてるスゴイ賞なんだよね。

トクちゃん 動画のアカデミー賞! そんな賞があったんですね~。

KJ その授賞式がアメリカのロサンゼルスで現地時間の12月13日にあって、フィッシャーズは国際・アジア太平洋部門を受賞したんだよ。

この「Streamy Awards」、今年で9回目なんだけど、日本人が受賞するのはもちろん、ノミネートされること自体初めてなんだよね。

トクちゃん すごい! 快挙じゃないですか。

KJ フィッシャーズは12月5日、1年間の動画の再生回数が19億で、「世界で最も再生されたYouTuberランキング」の9位にランクインしてることが発表されたわけだけど、その実績が認められたんだろうね。

トクちゃん 1年で19億回、累計で80億回再生って、収入とんでもないことになってそう……これだけ稼いで、おまけに世界的な賞まで受賞してたら、そりゃ、「YouTuberにちゃんとしている人います?」とか言われても、余裕しゃくしゃくでオトナの対応ができるわけですよね(笑)。

KJ 最後に、これにも触れておこうかな。教育系YouTubeチャンネルを運営しているオリエンタルラジオあっちゃんが投稿したイスラム教の講義動画が、イスラム教の専門家に間違いを指摘されたっていう話題。

確か、日刊サイゾーでも前に記事にしてたよね?

トクちゃん そうなんですよ。けっこうな反響がありまして(参照記事)。イスラム思想研究者の飯山陽氏がTwitterで、「最近人々が『中田敦彦のYouTube大学』なるもので『教養』を身につけているらしいと聞いたので、イスラム教の『解説』なるものを聞いてみたら、実に酷かった。宗教の知識として不正確であるということを、誰かが指摘する必要があると思う」って問題提起したんですよね。

KJ まぁ、あっちゃんは以前、「自分の知らないことを朝からカフェにこもって専門書を読んで勉強してる」って明かしている通り、講義の対象に関しては、基本的に「一夜漬け」状態なんだよね。それでも、芸能活動もしながら、歴史や文学、政治、経済、最新テクノロジーに至るまで、さまざまなジャンルを面白おかしく講義してて、そんな講義動画をほとんど毎日投稿してるっていうのは、驚異的ではあるんだけど。

トクちゃん でも、今回のイスラム教みたいなセンシティブな話題には慎重になるべきでしたよね。

KJ そうなんだよ。ほかにも、「憲法9条改正問題」「創価学会」とか、キケンなニオイのするテーマで弁を振るってるから、ちょっと心配なんだよね……。どんなに緻密に勉強していたとしても、専門家ではないあっちゃんが間違った情報を発信しちゃうことは、今後もちょくちょく起こり得ると思うんだよね。だから、誤情報を伝えてしまった時に、謝罪動画をアップするとか、間違いが指摘された動画を非公開にするとか、どう対応するかを、今回のことを機に、しっかりとノウハウ化したほうがいいかもね。