4月7日放送の『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で、ロンドンブーツ1号2号の田村亮が約9カ月ぶりに地上波復帰を果たした。
オープニングトークの最中、有吉弘行がスタジオセットの外に立つ亮の姿を発見し、出演者たちは騒然。
一方、2019年6月の「闇営業」騒動で亮と共に記者会見を行った雨上がり決死隊・宮迫博之は、地上波復帰の気配がない。1月にYouTubeチャンネル「宮迫ですッ!【宮迫博之】」を立ち上げ、現在は動画投稿が活動のメインになっている。亮と宮迫、2人の明暗を分けたものはなんだったのか。
「一言でいうと、『待てたかどうか』じゃないでしょうか」と語るのは、ある放送作家だ。
「亮さんも宮迫さんも、“地ならし”は同じくらいしてもらっていたと思います。淳さんは『ロンハー』で不在の亮さんをさんざんイジってきたし、蛍原(徹)さんも『アメトーーク!』(テレ朝系)で不在の宮迫さんをイジっている。宮迫さんに関しては、明石家さんまさんもしょっちゅうイジってくれてます。不在の間にそうやって刷り込まれることで、視聴者も『帰ってくるのを待とう』という気持ちになってくる。亮さんは淳さんが地ならしする間、じっと耐えて待ちました。だから今回の『ロンハー』復帰も、スタジオの外にぽつんと立っているだけであんなに面白かったんだと思います。
亮はもともと、淳に“おんぶにだっこ”のポンコツキャラで愛されてきた。一方、宮迫はコンビのメインとして番組を仕切り、俳優や歌手もこなす“実力者”として扱われてきた。そのプライドが、相方や周囲の関係者を信じて頼ることを良しとしなかったのだろうか。騒動当初から最大の後ろ盾になっていたさんまも、『痛快! 明石家電視台』(毎日放送/3月9日放送)で「(宮迫は)もう俺の言うことも聞かんようになってもうた」とぼやいていた。
バラエティ番組制作スタッフは、「やっぱり肝になっているのは淳さんです」と言う。
「謹慎したのがコンビのブレーンか否かというのは大きく違いますよね。淳さんは『あいつは悪いことをしたけど俺は待つから』というスタンスを見せ続けてきたし、昨年12月に株式会社LONDONBOOTSを亮さんと共同設立したり、今年1月にはトークライブを開催したりして、コンビとしての存在感をキープしてきました。爆笑問題と一緒で、ロンブーも切れ者とそれを中和する人というバランスが大事なんだとわかっているんでしょう。やり方がとても上手だと感じました。蛍原さんはそういうタイプではないですからね……」(バラエティ番組制作スタッフ)
宮迫は、2月10日に公開した動画「【告白】テレビに戻りたい理由を赤裸々に語る【ホリエモン 堀江貴文】」で「(テレビに)戻りたいもあるし、戻らなあかん」「戻ってあげる努力をしないと」と答えている。
「いまのバラエティ番組は、完全に第7世代ブーム。『アメトーーク』も、宮迫さんが謹慎する少し前あたりから若手発掘にかじを切り、マンネリを打破した新しい企画をどんどんやるようになっています。最近では、ひな壇の半分がテレビ的にはほぼ無名の『NEXTお笑い第七世代』(3月19日放送)という、超青田買い企画もありました。そうした流れの中で、前に出すぎず話を聞く役割をまっとうする蛍原さんがMCだからこそ、若手がのびのび振るまえて面白くなっているところはあると思います。ここに宮迫さんが合流して面白くなるか? というと、実はそうでもないんじゃないか」(前出の放送作家)
SNS上でも「アメトーク、宮迫いないほうがテンポよくて見やすい」「若手がイキイキしてていい」「ちゃんとゲストが目立つから面白い」と、現状に肯定的な視聴者の感想は多い。冠番組にまで不要説が出てきてしまった宮迫が、地上波に復帰する日は遠そうだ。