
新型コロナウイルス騒動により多くの業界が深刻なダメージを受ける中、“プチバブル”に浮かれているのがテレビ業界。巣ごもり生活で番組視聴率は軒並みアップしているが、まったく蚊帳の外になってしまったのがフジテレビだ。
どれだけ酷い状況なのかは数字を見れば一目瞭然。エンタメ情報誌編集者が言う。
「ステイホームでテレビの視聴者は3割から5割増えたと見られています。これにより、『ポツンと一軒家』が20%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)超えを連発し、人気番組はどれも10%台後半をマークしていますが、3月以降にフジテレビの番組が週間高視聴率ランキングのTOP10に入ったのはたった1度、志村けんさんの追悼番組だけです。
好調と言えるのは情報番組の『Mr.サンデー』と、無観客で視聴率が一気に上がった競馬中継ぐらい。ニュース番組はどこの局も数字が大幅にアップしていますが、加藤綾子の夕方の帯番組『Live News it!』は全く数字が上がっていません。恐らくフジテレビの番組で、最近一番話題になったのは、『古畑任三郎』の再放送でしょう。数字的にはどん底が続いています」(エンタメ情報誌記者)
ただ、数字が振るわないのはある意味、時の運。それだけなら同情に値するが、その間には不祥事も相次いだ。民放の番組制作スタッフが言う。
「『バイキング』は3月の人混みの映像を5月のものと放送し、訂正と謝罪に追われましたし、『99人の壁』はヤラセ演出があったとしてBPO行きになりました。きわめつきが、『テラスハウス』の出演者が急逝したことです。フジテレビはヒット企画に未練があるのか、歯切れの悪いコメントを繰り返していますが、亡くなった人が出てしまえば、完全に打ち切るのが当たり前。台本無しを謳っていたものの、演出があったのは明白で、BPO審議入りは免れません」(番組制作スタッフ)