日本国内においてはまだ、ステルスマーケティング(ステマ)への明確な罰則はない。そのため、「グレーゾーンという認識を持っている広告代理店やPR会社も多い」と前出の代理店社員は話している。しかし、いわゆる“ペニオク事件”によって大バッシングを受けて干されてしまった小森純などステマで大きな痛手を負ったタレントも少なくない。それゆえに、芸能事務所から所属タレントへ「ステマはやるな!」とお達しもあるそうだ。
だが、所属事務所を通さずにタレントと「直営業」ができることを売りにしている闇業者もいるようだ。ある大手化粧品企業のスタッフは、「事務所を通さずタレントに直接、インスタでのPRを依頼する営業がきた」という。
「少し前のことになるのですが、知人を介して売り込みがきました。そこには渡辺直美などインスタで人気の芸能人から、フォロワー100万人以上のモデルなどがステータスとともに写真付きで掲載されていて、金額も掲載されています。新田真剣佑さんが真剣佑名義で掲載されているので、事務所移籍前のものかもしれません」
そのスタッフが見せてくれた価格表には、たしかに有名タレントの名前がずらりと並んでいる。渡辺直美、菜々緒、新田真剣佑が最高額で1投稿300万円のほか、ダレノガレ明美や宇野実彩子が180万円などと生々しい価格が掲載されている。
また、渡辺直美は「※ストーリー1回投稿・タグ付けのみ」やダレノガレ明美の「#PR ハッシュタグが必須となります」といった細かい条件も書かれていた。条件が書かれているのはフォロワー数が多いタレントのみで、逆に少ないタレントは50万円と金額が書かれているものので条件が全く書かれていないのは世知辛さを感じるところだ。