毎週火曜日の夜10時から放送されている清野菜名主演のTBS系連続ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』。先週放送の第4話は世帯平均視聴率10.0%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)で番組初の2桁を記録し、『ハンオシ』の略称も次第に定着してきたところだが、ここにきて主要キャラクターたちの急な“キャラ変”展開に、視聴者が置いてけぼり気味になっているようだ。
まず1人目にキャラ変したのは、坂口健太郎演じる百瀬柊。ヒロイン・大加戸明葉(清野菜名)の偽装結婚相手だ。これまで「食事も洗濯も別々、お互いの生活に干渉しない」というTHE・ドライな柊だったが、第3話で明葉が柊を「友情のハグ」として抱きしめたことをきっかけにキャラ変。明葉を「女友達」に認定し、手料理を振舞おうとしたり、日帰り温泉旅行に誘ったりと人が変わったかのように明葉に懐くようになった。
同名マンガが原作となる『ハンオシ』。2次元ならこの急激なキャラ変もさほど違和感なく見られるかもしれないが、生身の人間が演じるとなると、どうしても唐突さ、不自然さが目立つ。ネットでも「急にどうした?」「あまりのキャラ変にこちらも戸惑う」「友達になっただけでそんなキャラ変する?」と違和感を覚える声が上がっていた。
そして、キャラ変が起きた2人目は、柊の義姉(兄の妻)・百瀬美晴(倉科カナ)。柊の中学時代の同級生であり、柊が密かに片想いをし続けている相手だ。いつも笑顔で天真爛漫、花のような存在の美晴。あざとさを感じる一面もあるが、それすらも彼女の“素”であるように見えた。しかし、美晴が旦那との妊活がうまくいっていないことを柊に相談するシーンで、純真そうな美晴の印象は一変。
この美晴のキャラ変については違和感こそなかったものの、1話の中で2人のキャラクターが大幅に変わったことで、視聴者からは戸惑いの声が。「一度に2人もキャラ変するな(笑)」「え、1話見逃した?ってくらいみんなキャラ変してる」「キャラ変の大渋滞」などといった声が上がっており、視聴者は置いてけぼりを食らったような印象を受けたようだ。
とはいえ、柊はともかく、美晴のキャラ変は今後の物語に大きな影響を与える予感がする。美晴が打算で柊の兄と結婚したのならば、彼女が本当に好きだったのは、もしかすると柊なのかもしれない。となると柊と美晴は両想い。しかしその2人が結ばれようものならヒロインの立場はなくなってしまう。視聴者を振り回す『ハンオシ』だからこそ、胸キュンドラマの型を破るような展開を期待してもいいのかもしれない。
■番組情報
火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』
TBS系毎週火曜22時00分~
出演:清野菜名、坂口健太郎、倉科カナ、高杉真宙、前野朋哉、中川翔子、笠原秀幸、小林涼子、森永悠希、長見玲亜、深川麻衣、岡田圭右、木野花、田辺誠一 ほか
原作:有⽣⻘春「婚姻届に判を捺しただけですが」(祥伝社「フィール・ヤング」連載中)
脚本:田辺茂範、おかざきさとこ
音楽:末廣健一郎、MAYUKO
プロデューサー:松本明子、那須田淳
主題歌:あいみょん「ハート」(unBORDE/Warner Music Japan)
演出:金子文紀、竹村謙太郎 ほか
編成:宮﨑真佐子
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/hannoshi_tbs/