『となりのチカラ』が最終回を迎え、1月期のドラマがすべて終わった。「ドラマ序盤ランキング」で取り上げた作品はどうだったか。総括してみよう。
1月期の”ベスト”は『妻、小学生になる。』 対して『ミスなか』は…
『妻、小学生になる。』Paravi公式ページより1月期でもっとも良かった作品はやはり、TBS金曜ドラマ『妻、小学生になる。』だろう。死んだ妻が小学生になって戻ってくる……という奇想天外なストーリーに説得力をもたせた丁寧な心理描写と、俳優たちの演技力。貴恵(石田ゆり子)が乗り移った時と、ただの小学生の時の”2役”を見事に演じ分けた毎田暖乃は脱帽ものだった。
どうしても毎田の演技を語りたくなってしまうが、主演の堤真一を始め、吉田羊、神木隆之介、森田望智らの演技がしっかりとドラマを地に足つけた物語にしていたし、ドラマ初出演となった當真あみや、驚きのキャスティングだった水川かたまり(空気階段)もいい存在感を放っていた。病気で降板となった萩原利久の代わりに急きょ愛川蓮司を演じることになった杉野遥亮も、蓮司は杉野以外考えられないと思わされたほどのハマリっぷりで、役柄は前期の『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ系)で演じた森生と重なる部分があったにもかかわらず、森生とはしっかり違うキャラクターになっていたのも見どころだった。原作がまだ完結していないだけにどう話を終わらせるかは難しかったと思われるが、原作に沿いながらも、しっかりとこのドラマらしい着地点を見つけられたと思う。不満点ゼロ、とにかく上質なTBSドラマだったと言えるだろう。