「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛
拡大する(全12枚)

──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく! 前回はコチラ

「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴...の画像はこちら >>
源義経(菅田将暉)と梶原景時(中村獅童)|ドラマ公式サイトより

 『鎌倉殿』の前回=第18回は、「壇ノ浦の戦い」での義経の“神がかった”活躍と同時に、彼を追い落とそうとする梶原景時の姿も描かれるなど、人間ドラマの点でもスリリングな展開を見せました。以前にも記したように、義経と景時の関係は映画『アマデウス』の「天才」モーツァルトと「凡人」サリエリを彷彿とさせると筆者は感じましたし、そうした声はネット上にも多く見られましたが、『鎌倉殿』では『アマデウス』的な内容からさらに一歩踏み込んで、「凡人」による「天才」への反撃が描かれていく気がします。

 第18回では、「壇ノ浦」の前にあった「屋島の戦い」にて、の海を渡って平家を急襲するという義経の非常識な案が三浦義澄や畠山重忠らに猛反対される場面がありました。景時もその場では反対していたものの、後で義経のもとに行き、「よくよく考えれば九郎(義経)殿の申されるとおり」「目が覚めました」と賛同していました。義経が「私のことを一番わかってくれてるのはお前だ、平三(=梶原景時)」と感謝さえしていたとおり、景時は、義経にとってほとんど唯一の理解者であったと同時に、すでに「天才」義経の扱い方を心得てしまっており、自分のコントロール下に置くことに成功している場面でもあったような気がします。


この記事の画像

「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像1 「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像2 「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像3 「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像4
「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像5 「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像6 「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像7 「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像8
「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像9 「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像10 「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像11 「「天才」と「凡人」を描く『鎌倉殿』で異例の描かれ方をした“貴公子”平宗盛」の画像12