8月27日は、KAT-TUN・中丸雄一にとって特別な1日(2日?)だった。「ジャにのちゃんねる」メンバーとして『24時間テレビ』(日本テレビ系)のメインパーソナリティーを務め、その直前に『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系)で地方ロケを担当するという、耐久レースのような2日間の始まりだったのだ。
驚きは、『旅サラダ』で訪れたロケ地が宮城県・松島湾だったという事実である。当然のように通常運転でロケに出ているし、当たり前のようにロケ地が関東近郊じゃない。朝は宮城でリポートし、夜は両国国技館で仕切るというスケジューリングは、あまりにも容赦なしだ。いまだかつて、こんな忙しない『24時間テレビ』メインパーソナリティーはいただろうか?
しかも、『24時間テレビ』のパーソナリティーは事前の告知番組に出まくるのが通例。実質、36時間くらい働きづめなのだ。ジャニーズ事務所に対しては、たまに「ここはブラックなのでは?」と感じることがないではない。
※前週のレビューはコチラ
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“遅刻常習犯”の中丸も『24時間テレビ』は寝坊の心配なし
27日の朝8時、『旅サラダ』にチャンネルを合わせると、いつものように中丸が登場した。ファンの間では“遅刻常習犯”としての顔もおなじみの彼だが、『24時間テレビ』に関してはその心配はなかった。早朝からちゃんと別の仕事で起こされるため、少なくとも寝坊する可能性は低いからだ。
リポーターである中丸を呼びかける、レギュラー陣の対応もイカしている。向井亜紀は宮城にいる中丸に向けて、こう声をかけた。
「なんか忙しい、中丸君!」(向井)
他局だから番組名は言わないけども、ほんのり『24時間テレビ』のことを匂わせている。日曜夜までの中丸の長い戦いが、始まったのだ。
今回のロケ地である松島は、『KAT-TUNの世界一タメになる旅!』(TBS系)で、かつて中丸が訪れた場所だ。
半袖の青のつなぎに、ふわっとした真ん中分けの髪型で登場した“分け丸”の中丸。目は若干赤く、腫れているというかすでにちょっと眠そうだ。寝起きなのだろうか?
あと、これはいい風に受け取っておこう。この日の彼のしゃべり方というか、進行を見ると、明らかにOFFっているのだ。おそらく、省エネモードに入っている。長丁場の耐久レースを走り切るための、彼なりのペース配分だ。今回は久々にカンペノートも持参していたし、なりふり構っていられない。
「本日の天気は……、(辺りを見回して)完全なる曇りですね。晴れでもなく、雨でもなく、綺麗な曇りです」(中丸)
「綺麗な曇り」なんて言葉は、今までに聞いたことがない。解せないワードセンスだ。ただ、日差しが強いと体力が奪われるだろうし、雨天はロケ向きじゃない。この日に限っては、「綺麗な曇り」がちょうどいい。曇り空に感謝だ。
この日の中丸が体験したのは、松島湾に150年残る伝統的な「追い込み漁」だった。というわけで、中丸の乗った船がいきなり動き出した。前回のロケ地である熊本での球磨川下り体験に続き、2週連続の乗船だ。
今回乗った船は、中丸の探検気分を喚起した。今も使われている線路の下をバンバン通ったり、アドベンチャー感が満載なのだ。まるで、テーマパークのアトラクションみたいである。
「ディズニーランドで乗りそうなものに感じます」(中丸)
今から漁を始めるというのに、1人でディズニーを感じている中丸。たしかに、ディズニーランドの「ジャングルクルーズ」みたいな雰囲気だ。しかも、結構なスピードでグングン進む船。そんな不安定な足場なのに、立ったまま漁師さんにインタビューする中丸は体幹が強い。ただ、足腰は強いが、内面は心ここにあらずだったか?
中丸 「いつもだったら、どれくらいの量の魚が捕れるんですか?」
漁師 「やれば必ず捕れるぐらい」
中丸 「必ず捕れる量。はぁ~、なるほどなるほど。へぇ~。……………………(数秒の沈黙)、さあ」
目を細め、カンペを読みながら、微妙な間を作る中丸。今回の中丸の進行は、とりわけて“流れ作業感”が強い。妙にぼやぼやしているし、漫画みたいなキョトン顔だし、「なるほどなるほど」という口癖はいつも以上の頻度。とても生放送のテンションとスピード感ではないのだ。それらすべてを“味”として我々に印象付ける人徳は、よく考えるととんでもない力技だ。
松島湾の「追い込み漁」には、特別な方法があるらしい。魚が入り江に入ったら網で塞ぎ、上流から船で魚を追い立て、網に引っ掛けるというやり方である。この際に用いるのは、長い竹の棒。これで水面を思いっきり叩き、魚を驚かせて網のほうへ追い立て、引っ掛けるのだ。
この“叩き”を中丸も体験した。スタジオのレギュラー陣からは「落ちないでよ」「気をつけてね」といつものように過保護な呼びかけが飛ぶ。無理もない。水面に竹棒を叩きつける中丸の後頭部を見ると、寝癖がピョンピョン跳ねているのだ。後頭部の髪の乱れ具合は、“『旅サラダ』ファミリーの孫”と呼ぶにふさわしい頼りなさである。というか、今日の中丸はヘアメイクを自分でやったのだろうか? あと、『24時間テレビ』が控えているというのに、朝からこんな疲れることをさせられてるのも心配である。
さて、中丸の“叩き”に効果はあったのだろうか? 網を引き上げると……想像以上の大漁! しかも、めちゃくちゃ大きいワタリガニがゲットできたようだ。
「カニカニカニカニカニ!」(中丸)
カニを見て「カニ」を連呼し、見るからにテンションが上がっている中丸。
追い込み漁で捕れた魚やカニを、船上でいただく。ハードスケジュールな1日だからこそ、おいしいもので英気を養ってほしい。まずは、マゴチの刺し身だ。
「さっき、捕れたばっかですからね。ちょっとこれ、贅沢食いしていいですか? 2枚ぐらい、いただいちゃお」(中丸)
「贅沢食い」と予告しておきながら、たった2枚しか刺し身を重ねない中丸が庶民派だ。
「うーわっ、うまい! (低音ボイスで)すっばらしい! ゔぁあ、おいしい魚! (高音ボイスで)魚うまーい!」(中丸)
例によって、おいしいのかおいしくないのかわからない悶絶フェイスで「うーわっ、うまい!」と咆哮する中丸。彼が身悶えるだけで、なぜかスタジオが爆笑するいつもの流れだ。というか、中丸は基本的に「うまい」しか言わない。
そして、お待ちかねのワタリガニの試食だ。漁師さんから、カニの味噌部分を手渡された中丸。
「いいんすか? すすっていいんですか!? えーっ、すみません生意気に……」(中丸)
カニ味噌のすすりを「生意気」と捉える中丸の感性が、不思議である。
「うゎゎゎわわ、うまい! めちゃくちゃ濃厚!!」(中丸)
カニ好きの中丸が、朝から捕れたてのカニを食べた! 素敵な1日の始まりだ。でも、これから『24時間テレビ』が控えているのに生のカニ味噌を無造作に食べて大丈夫なのか? 他人事ながら、地味に心配した。2日間にわたる生本番を前に、ワイルドな漁師めしをいただく中丸。夕方からはさらに忙しいので、まともに食事できるのはたしかに今のうちである。
毎週、中丸のコーナーが終わるのは『旅サラダ』終了間近の9時27分くらいだ。しかしこの日、中丸の中継コーナーは9時5分に終了した。『24時間テレビ』があるので、『旅サラダ』が時間を調整してくれたのだ。テレ朝→日テレという、局の垣根を超えた連携術。ここから中丸は、即、東京にUターンする。同日の中丸は“カニ丸”であり、“多忙丸”でもあったということ。
26~27日までの彼のスケジュールをさらうと、完全に強行軍なのだ。
『24時間テレビ』リハ
↓
宮城に移動
↓
『旅サラダ』ロケ
↓
東京へUターン
↓
『24時間テレビ』本番
『24時間テレビ』本番前も事前番組に出ずっぱりだったし、寝る暇と休む暇はまったくない。
あと、『24時間テレビ』を見て気付いたことが1つある。「ジャにのちゃんねる」メンバーの中で、中丸が1番日に焼けていたのだ。これぞ、毎週のロケの賜物。『旅サラダ』リポーターとしての月日を表す、足跡だと言える。
27~28日は、アラフォーからすると過酷な2日間だったと思う。でも、38歳という年齢は、バリバリ仕事ができる“男のピーク”でもある。実は、中丸は今が1番脂が乗っている。
さて、本日の9月3日は中丸にとって38歳最後の日だ。そんな日に『旅サラダ』でロケを行い、誕生日である9月4日に『シューイチ』(日本テレビ系)で“39歳の自分”を初お披露目する中丸。中丸担の人たちにとっては、これまたたまらない2日間だろう。
<『旅サラダ』中丸雄一リポーターを見守る会>
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