ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏による性加害問題は、CMスポンサーが次々と契約の見直しを表明するなど最悪の状況を迎えている。その影響から、農林水産省は農業と福祉の連携の情報発信を行う「ノウフクアンバサダー」に就任しているTOKIOの城島茂について、活動を当面の間で見合わせる方針を公表した。
大手企業だけでなく省庁まで「ジャニーズNG」に向かうことで、今後はジャニーズタレントによるCM契約が「0」になる可能性が出てきた。
「モスバーガーを展開するモスフードサービスは流れに逆行し、これまで売上に貢献したSnow Manの渡辺翔太とラウールの起用を継続すると発表した。ただ、ジャニーズファンから喝采を浴びましたが、SNSの一般的なユーザーからバッシングされメディアでも批判的に取り上げられ、一転して契約を継続しないと発表。しかも、一部店舗で渡辺とラウールの店頭掲示物の顔にシールを貼るなど加工している様子がSNSでアップされ炎上した。結局、今回の性加害問題で、一番損をしたのがモスフードサービスになった。他の企業もジャニーズやファンのために契約を継続しても、何も得することがないという風潮ができています」(民放関係者)
CMへのジャニーズタレントの出演が激減すれば、テレビ番組も使いづらくなり起用が一気に減る可能性がある。そうなればタレントたちは収入が激減し、退所や移籍ラッシュが起きることが予想される。そんな中、ジャニーズ事務所は退所阻止のために、今後1年間タレントの出演料を本人が受け取り、事務所は報酬を得ないという施策を発表した。
「ジャニーズ事務所は、最も売上が高いのは年間で数百億円稼ぐと言われるファンクラブ会費。なので、CMやテレビのギャラを事務所が取らなくても運営は成り立つ。ファンクラブの売上をタレントに分配するとは発表していないので、結局は事務所が儲かる仕組みです。とはいえ仕事した分だけタレントが100%売上を得られるので、退所の食い止めにはなりそうだ。
そんな不安定な状態の中、社長に就任した東山紀之の新体制が10月1日から本格的に始動する。はたして、現在の負の流れを一気に変えることはできるのだろうか?
「東山さんは、10月1日にもう一度記者会見を開く予定です。その席では東山さんが約束していた新体制の役員発表にあわせ、今後のタレントたちの活動方針を発表するようです。その会見を前に、東山さんはデビュー組のタレント全員と面談と説明会を行うつもりで、すでにKinKi Kidsや嵐メンバーなど年長者から意見交換のミーティングを進めているとか」(スポーツ紙記者)
後輩たちとの面談を進めているという東山だが、意外なタレントとも今後についての話し合いの場が持たれたらしい。それが、長く芸能活動を休止している嵐の大野智だ。
「CMスポンサーに見限られたジャニーズにとって、今後の立て直しには国民的人気をほこる嵐の力が必要です。タイミング的にも、嵐は今年11月にデビュー25年目を迎える記念イヤーに突入する。そこで、大野の復帰をサプライズ的に発表して、東山新体制の目玉企画にしたいようだ。嵐の復活が実現できれば、所属タレントたちの士気を上げることもできる。嵐の復活は不可能と言われていた中で、東山社長の手腕でミラクルを起こして、事務所に活気を出そうとしている」(民放関係者)
しかし、大野は宮古島のリゾート事業などを知人と手がけ、芸能界への復帰には興味がないと言われている。それだけに、なぜ急転直下で復帰の話が出ているのか?
「大野さんは少年隊を尊敬していて、ジャニーズ事務所に入るキッカケになったと言われている。
最近では近影すら見ることができない大野だが、恩人である東山社長の願いとあって、重い腰をあげる可能性が高くなっているというのだ。
「大野さんは、芸能界を休業した最大の理由がマスコミによる取材攻勢に耐えられなかったから。なので、現在の大炎上する事務所に戻るというのはかなり精神的に厳しい。そこで、東山社長はひとまずテレビなどには出演しないスケジュールで復帰し、ファンクラブ向けの活動やコンサートなど限られた場面で出演するプランを立てているようだ。また、大野には裏方にも関わってほしいと考えているようで、東山社長が直接陣頭指揮をとって復帰プランを進めるそうです」(民放関係者)
滝沢秀明氏が率いる「TOBE」には、9月17日にジャニーズを辞めたばかりの元Kis-My-Ft2・北山宏光が合流すると言われている。実現すれば、いま以上に、TOBEに合流したいと考えるジャニーズタレントが増えることだろう。大量の退社も懸念される中で、大野の復帰と嵐の復活は東山新社長にとって、起死回生の一手になりそうだ。
芸能界復帰の意欲をなくした大野智と、嵐を復活させたいジャニーズ事務所の思惑 現在は芸能活動を休止中の嵐・大野智だが、にわかに周辺が慌ただしくなりはじめている。