選挙報道に関しては、公平性の確保をはじめさまざまなルールが存在するが、『アッコにおまかせ!』(TBS系)がレベルの低いミスをやらかした。都知事選投票日の放送で、局アナが「名前を間違えると無効になる」「ひらがなで立候補している人はひらがなで、漢字で立候補している人は漢字で書くように」などと説明。
「たまたま番組を見ていましたが、女性アナが間違えたのは仕方ないとしても、周りにそれを訂正する人間もいなかった。1度でも選挙に行ったことがあれば、平仮名でもOKなのは分かるはず。『アッコにおまかせ』は日曜放送なので、選挙に行ったことがないんでしょうか」(50代男性)
ミスをゼロにすることは不可能だとはいえ、あまりにお粗末なミスをやらかした『アッコにおまかせ』。一般人には知り得ない情報だが、この番組はメディア関係者の間では非常に評判が悪い。ネットニュース編集者は言う。
「テレビ番組でネットニュースが使われる機会は多いですが、『アッコ』のスタッフはとにかく酷い。『◯日の放送で使うので今日中に返信下さい』『実際に放送で使うかどうかは分かりませんので……』など、そちらの事情を勝手に申し立てるのは当たり前。引用の最低限のルールも理解していないので、こちらが説明したこともあります。それ以外にも、『ろくに下調べもしないで電話をしてきて、分からないことを全部聞き、丁寧に説明したのに、結局番組で取り上げず、ギャラも払わない』『面識のないスタッフから“番組で◯◯を紹介したいから、写真を撮ってメールで送ってくれ”と言われた』など、関係者からいろいろと酷い話は聞きました。もっとも、最近はそういった話も聞かなくなったので、少しはマシになったかと思っていたんですが……」
『アッコにおまかせ!』は今年で放送40年目。TBSきっての長寿番組だが、「もう終わっていい番組」「早く終わって欲しい番組」といった調査では必ずランクインするアンチが多い番組でもある。
「『アッコ』は確かに叩かれたり炎上したりする回数が多い番組ですが、裏返せば番組の注目度が高い証拠。視聴率もコアでは日テレの『スクール革命!』『超無敵クラス』に完敗ですが、世帯では時間帯1位の日もあり、打ち切り云々の話をするなら、むしろフジテレビの『なりゆき街道旅』の方がヤバいでしょう。そもそも『アッコ』はホリプロ制作の番組なので、事務所の顔である和田アキ子の冠番組は、相当なことがなければ終わりません。日曜日のTBSは『サンデーモーニング』『サンデー・ジャポン』と高視聴率番組が続き、中高年層をがっちり捉える流れができています。今となっては、和田アキ子のように全世代に顔と名前が知れている芸能人は貴重。事務所内に後を継ぐ人間も見当たりませんし、炎上や批判も込みで続いているのが現状です」(民放バラエティ番組制作関係者)
ただ、エネルギッシュな印象が強い和田アキ子も74歳。近年は立て続けに手術をするなど、体調も万全ではなく、“Xデー”が近付いているのは間違いない。
「近年の芸能界の1つのキーワードは若返りです。ビートたけしやタモリは徐々に出演番組を減らし、今年3月には関口宏が『サンデーモーニング』から卒業。神田正輝も9月いっぱいで『旅サラダ』(テレビ朝日系)を卒業することを発表しました。最近のテレビ界では、長寿番組をBSに移し、終了に向けてソフトランディングさせるのがトレンド。
日曜の昼を40年も“おまかせ”してきたが、代替わりの時期は着実に近付いている。