手越祐也

 元NEWSの手越祐也が、かつてレギュラー出演していた人気番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)に10月から復帰する予定だと報じられた。視聴者からは「面白かったころのイッテQが戻ってくるのでは」と期待を集めているが、業界内では厳しい見方が目立つようだ。

 手越の『イッテQ』復帰については、22日付の「週刊女性PRIME」(主婦と生活社)が報道。記事によると、旧ジャニーズの解体で「辞めジャニ」の活躍が続いていることなども追い風となり、10月から番組に復帰する予定だという。すでにロケ収録を終えているとの情報もあり、手越は8月にフランスを訪れたことをSNSで報告していたが、これが『イッテQ』のロケだった可能性があるようだ。

 手越といえば、番組スタート時から『イッテQ』にレギュラー出演。アイドルとは思えない過酷な体当たりロケが人気で、番組の主力メンバーの一角を担っていた。

 しかし、コロナ禍の緊急事態宣言下に2度も女性と夜遊びしていたと報じられたことで当時のジャニーズ事務所から活動自粛処分が下り、この件をきっかけとして手越は2020年6月に事務所を退所。同時に『イッテQ』も降板扱いになり、以降は全国ネットのテレビから「追放」状態が続いている。

 昨年3月には、ネットメディアのインタビュー記事で「『イッテQ』に僕がいたほうが『楽しい』『見たい』と言ってくれる視聴者がいるなら、僕は別の活動で十分マネタイズできているのでギャラ0円で出ます。番組に対して恩返ししたいという思いがあるので」などと発言。また、番組で共演していた宮川大輔とYouTubeでコラボしない理由について「大輔さんと次にもし一緒に番組をやるときは『イッテQ』と決めている」と話し、番組への強い思いを明かした。

 当時は「なぜ上から目線?」「復帰できると思ってるのが痛い」などと叩かれていたが、その思いがついに番組側に伝わったのだろうか。同メディアの取材に対して、手越の個人事務所は「現状、『イッテQ』復帰の予定はありません」と否定したというが、ネット上では以下のような「復帰歓迎」の声が上がっている。

「手越くんがいる時代のイッテQ大好きだったから復帰してくれたらうれしい」
「今のイッテQは芸人色が強くなりすぎて面白くないから、手越が復帰したら少しはバランスよくなりそう」
「手越復帰ならイッテQまた見るなぁ。ウッチャンと大輔をおちょくって、格好つけて失敗して、ナレーションの立木さんの『いえ~い』の流れまた見たい」
「別にジャニオタではないが、手越くんがいたころがイッテQの面白さのピークだったから復帰して盛り上げてほしい」

 かつては大人気番組だった『イッテQ』だが、近年は企画のマンネリ化やインパクト不足などを指摘され、たびたび打ち切り説がささやかれるように。番組の「黄金期」を担ったともいえる手越の復帰で、再び活性化するのではと期待する人が多いようだ。

 しかし、業界内では「もし手越が復帰しても勢い低下は変わらない」「単なる打ち切り前の迷走なのでは」という見方が強い。それというのも、番組の柱となるような企画を失ってしまったからだ。

 『イッテQ』はスケールの大きい海外ロケがその人気を支えていたが、コロナ禍で海外ロケが一時できなくなったことで視聴者離れが起きた。現在は海外ロケが可能になったが、登山部や珍獣ハンターといった鉄板企画を担っていたイモトアヤコは結婚・出産を経て海外ロケが減少。宮川のお祭り企画も大人気だったが、2018年に「やらせ疑惑」を報じられ、放送倫理・番組向上機構(BPO)から放送倫理違反と認定された一件で視聴者からの信頼を失った。

 新たなスターとヒット企画を模索するため、同番組は新メンバー発掘オーディションを実施。合格した新メンバーたちは、10月から期間限定のスピンオフ番組『おためしイッテQ!』でおためし海外ロケに挑戦することになっている。しかし、知名度のない新メンバーの加入で強引に刷新感を生み出すという手法は、末期の『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)がやった悪手と重なり、余計に視聴者離れを助長する恐れがある。

 このような状況で手越が戻ってきたとしても、その程度の小手先の変化で番組の根本的な問題は改善しないという厳しい見方があるようだ。

それでも手越の復帰を求める視聴者からの声は多いが、はたして番組で再び決めゼリフの「ティッ!」を聞くことはできるのだろうか。

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