NHKが今年の大みそかに放送される『第75回NHK紅白歌合戦』の司会者を発表して話題だ。
今年の司会はタレントの有吉弘行と俳優の橋本環奈、伊藤沙莉、同局の鈴木奈穂子アナウンサーが担当。
なお、橋本は現在放送中の朝の連続テレビ小説『おむすび』で、伊藤は今年9月に最終回を迎えた『虎に翼』でそれぞれ主演を務めており、その年の朝ドラの前期、後期の主人公が紅白の司会として揃い踏みするのは初めてとか。
もっとも、スポーツ紙の芸能担当記者はこう語る。
「有吉さんの2年連続、橋本さんの3年連続は大方の予想通りですよね。伊藤さんも今年の朝ドラのヒロインを務めていましたし、そこまでのサプライズ感はない。そういう意味では鈴木アナの起用が一番の驚きでした」
紅白の局アナ司会といえば、昨年こそベテランの高瀬耕造アナが務めたものの、それ以前は桑子真帆アナと和久田麻由子アナが交互に担当していた。
「和久田アナが産休中ということで今年は桑子アナが本命視されていました。別の局アナであれば、絶対音感の持ち主で音楽に精通している林田理沙アナや和久田アナに代わり『ニュース7』のキャスターに抜擢された副島萌生アナなど若手に移行するのではないかと見られていましたからね」(同スポーツ紙の芸能担当記者)
ふたを開けて見ればベテランの鈴木アナが起用されることとなったが、その背景には同局の朝の生活情報番組『あさイチ』の好調ぶりがあるという。
「鈴木アナは2012年に大学の同級生だったTBS局員と結婚。19年の春に女児を出産し、育休明けの21年4月に『あさイチ』の司会に抜擢されます。元々は『おはよう日本』や『ニュースウオッチ9』、『ニュース7』など報道畑を歩んできましたが、『あさイチ』では的確な番組進行などに加えて、“朝ドラウケ”で泣き崩れたりと飾らない人柄が視聴者にもウケています。今回の『紅白』司会起用も『あさイチ』での実績を買われた格好でしょう。
紅白に初抜擢されたことでにわかに注目を集めている鈴木アナだが、その存在は業界内でもクローズアップされているという。
民放テレビ局の編成担当は明かす。
「近年はフリー女性アナが隆盛ですが、バラエティーやドラマ、情報番組などでの活躍は目立つ一方、お堅いニュース番組や報道番組もメインで任せられる女性アナとなると有働由美子アナや小川彩佳アナくらいで、実際には人材不足と言ってもいい状況です。その点、鈴木アナはNHKの王道とも言える報道畑を長年歩んできた実績に加えて、『あさイチ』での活躍によりお堅い報道から生活情報番組まで幅広く対応できることも証明し、視聴者による知名度や好感度もアップしています。フリーに転身となれば、今後の伸びしろ如何によっては有働さんに勝るとも劣らない活躍ができるのではないかと、フリー女性アナのバックアップを得意としている大手芸能事務所の幹部をはじめ、鈴木アナに関心を寄せている業界人も多いですよ」
そんな鈴木アナだが、NHK、『あさイチ』の司会者としても先輩である有働アナとは意外な“共通点”もあるとか。
「有働アナが20代の頃にディスコに行っていた話は有名ですが、じつは鈴木アナは高校時代はアムラーだったという意外な過去も。当時、鈴木アナが通っていた高校は私立大学の付属の女子高でしたが、近くの横浜の繁華街などで羽を伸ばすギャルやヤンチャな子も結構多くて。エスカレーター式の付属にもかかわらず、大学に進学できない子もそれなりいたようです。当の鈴木アナはバトントワラー部に所属し、大学にも進学しているのでそこまでヤンチャなタイプではなかったんでしょうけど、周囲の友達の影響などもあり、それなりに青春を謳歌していたのではないでしょうか」(女子アナウォッチャー)
過去のインタビューでは、大学1年生の時は友達とあちこち遊びに行ったり、サークルに入ったり、アルバイトをしたりと「“THE 女子大学生”という感じだった」とも話している鈴木アナだが、真面目一辺倒ではない学生ライフも、アナウンサーとしての才覚や現在の活躍に結びついているのかもしれない。
いずれにせよ今年の大みそかのステージでの活躍に要注目である。