2月17日、76歳でこの世を去った名優・藤田まこと。『必殺仕事人』シリーズ(テレビ朝日系)で共演した少年隊・東山紀之も「もっとお会いして、もっとお話を伺い、もっと勉強させていただきたかった。大きな目標となる方との突然のお別れに途方に暮れております」とコメントし、突然の訃報に戸惑いを隠しきれないようすだった。
そんななか、同じ『必殺』シリーズで共演したTOKIO松岡昌宏が自身のラジオ『TOKIOナイトクラブ』(ニッポン放送)で藤田との思い出を語った。
藤田は、当初コメディアンとして芸能界入りし、その後不遇の時代を経て必殺シリーズ第2弾の『必殺仕置人』で中村主水役に抜擢され好評を博した。そこまでのキャラクターを確立するまでには並々ならぬ苦労があったようだ。
「時代がガタガタ流れてる中で、撮影とか、自分のキャラ作りとか、とても大変だったと思うんですよね。必殺シリーズが始まってからも、(コメディアン)っていうのがついてたそうです。何年間かは『藤田まこと(コメディアン)』。それが取れた時に『あぁ、俺は役者になったんやなと初めて思ったよ』って話も聞かせてもらいました」
そんな裏話をふまえて必殺シリーズを見直し、一層存在の大きさを実感したという松岡。「自分の歴史を作っていくというタイミングと、もちろん実力もそうなんでしょうけど、道を間違えない眼がシビアにおありだったんだな」と感じたという。
また、松岡が初参加したのはスペシャル版の『必殺仕事人2007』からだが、「前作から10何年ぶりに復活させたということで、すごく藤田さんも喜んで」いたという。さらに、その2年後には『必殺仕事人2009』が2クールの連続ドラマとして放映。その打ち上げの席でのエピソードも披露してくれた。