「女3人寄ればかしましい」とは言うけれど、野際陽子と浅野ゆう子と光浦靖子――この3人が集まったら?
今回ツッコませていただくのは、この意外な組み合わせの3人が集った5月16日放送分『ボクらの時代』(フジテレビ系)。
3人はNHKドラマで共演したことがある仲だそうだが、それぞれ年齢は異なるものの、三人のうち一人(野際)が離婚歴を持ち、他の二人は未婚という「独身」三人組の話題は、自然と恋バナになっていく。
でも、『グータンヌーボ』(関西テレビ系)みたいなフワフワした番組を想像してしまったら、大怪我をする危険な番組だった。
たとえば、浅野ゆう子のトレンディドラマ時代の恋人について、「テレビ見ながら、当時、あの人とあの人、絶対付き合ってるんだろうなーと思った。思いきったところで言っていいですか? 浅野さんと布施(博)さん!」と光浦が言えば、浅野は「ちょっ、カンベンして!」と本気で顔をしかめる。
「結婚しようと思ったことはない。なりゆきですね」と過去の千葉真一との結婚について野際が語れば、光浦は自らの恋愛について「一方的に好きになって、"当たり屋"みたいなもん」と表現する。
「『ごはん作りすぎちゃった♪』なんての、20年以上やってて、ホントは作りすぎるわけないんですよ、私が。『食べに来ます?』なんて誘ったりしましたよ。来ましたよ、食べて帰りましたよ。『食堂か!』って(怒)」(光浦)
真剣に「オトコ遊びしたいなー」と漏らす光浦靖子。それに対して、かなり真剣に問いかける浅野ゆう子がまた、スゴイ。
「年下の男の子好きなの? 最近の男の子をどうしたいの?」
バブルというものを境に、光浦と浅野の「年齢差」「世代差」は実際の数字以上の隔たりがあるようで、「ババアがさあ、若い男に必死だと思われるんじゃないかとかさあ」と光浦が不安を漏らすと、浅野は悟った様子で言いきった。
「それは、年齢。
だが、野際の「それはそれで寂しいような......」という呟きで、一同、沈黙......。
それでいて、バブルの象徴として生きてきた浅野は「貧乏ダメ。第一条件」と今なおしきりに繰り返し、こんなファンタジー的発言を放っていた。
「だって、アラブの石油王を夢に生きたいよ~!!」
一方、光浦はといえば、「全然気にしないで、若い男の子に声かけていいから!」と浅野に背中を押されても、腰の低さを変えられない。オトコに対する声かけとして、即座に放たれた一言は、「なんか欲しいもんある?」というほどだ。
そういえば、5月17日放送の『やりすぎコージー』(テレビ東京)「女芸人カーニバル」の放送でも、「お金を持ってると思われて、外国人窃盗団に狙われる」という被害妄想を語っていた光浦。あのときも、真昼間からオシャレなレストランで「オトコ遊び」についてと同時に「老後のための貯蓄」などを真剣に語るなど、高度な笑いを提供してくれていたけれど......。
40歳手前、50歳手前、70歳手前の独身女性3人が語る恋バナは、女芸人会よりも、さらにぶっちゃけで、刺激的で、重たすぎる。
しかも、3人の組み合わせの異様さもさることながら、何よりも異様なのは、これが朝7時から放送されていた番組だということ。
(田幸和歌子)
浅野姐さんの進化がパねえ......
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