6月20日に放送された『しゃべくり007』(日本テレビ系)にゲストとして登場した、モデルのローラ。初めてのテレビ出演がこの番組だったとのことで、いわば凱旋出演だ。
ローラといえば、番組の紹介テロップでも"人気絶頂! タメぐちモデル"とされていたが、「そうだね」「そう思う」みたいなタメぐちベースのフランクなしゃべり方、何か言うたび舌を出したりウインクしながらポーズを取ったりする動きがすごく特徴的だと思う。そんな中に当初はベロ出しはしていなかったんじゃないかと、しゃべくりメンバーが指摘していた。ちょっと意外な感じ。その指摘に対して、
「なんかねぇ、たまたまなっちゃった。ちょっと恥ずかしいとなっちゃうの」
とローラは説明。照れ隠しなんだというところは分かるが、「たまたまなっちゃった」で片付けるところが、とてもローラ的だ。このローラのベロ出しについて、番組内でとても分かりやすい着地点が導き出された。まず舌の出し方を、
「ウキウキ気分なときはこういう感じで、ちょっと恥ずかしいときは、こういう感じ。ハーイ」
と説明していたが、ちょっと謎すぎて違いが分からない。じゃあそもそもの、"ベロ出し"の意味について。これは、何かコメントをしたときに、「終了ですよ」という合図のような意味合いがあるのだとか。
「そうだね、終わった感じ。
で、またペロリ。「コメントここまで」ってことだ。それを聞いた、くりぃむしちゅー上田晋也がひとつの本質を指摘する。
「コレあると、確かに内容薄くても、なんか許せる」
戦場カメラマン・渡部陽一のゆったりトークもそうかもしれないが、全く普通の話をしても、このペロリで笑える話の雰囲気が作られる。出演者たちも言っていたが、つまり「ローラだから許せる」んだと。そう思わせる人徳や好感度の高さがあるわけだ。それを検証しようと、しゃべくりメンバーが、時折ベロ出しや、ほっぺあたりでOKマーク、「ハーイ」とかローラの「記号」を盛り込みながら普通のトークを試みてみたが、案の定グダグダになる。分かったことは、トークをしながら顔をキメるのは、スゴいということ。結局、本家に対して「上手いよ!」って言う不思議な評価をくだしていた。ここで、原田泰三が、分かりやすい結論にたどりつく。
「絵文字なんだよね」
感情表現が、メールの絵文字感覚で話の中に盛り込まれていると言う。
奔放すぎるトークだと言いっ放しになったりすることもあり、聞いている側もどこで話をたたんでいいのか、どこでツッコむべきなのか、はたして笑っていい話なのか考えたりしそうなもんだが、ローラの場合は舌出しや「ハーイ」で笑うきっかけを出してくれてるわけだ。テロップみたいでもある。故・林家三平が頭に手をやって「こうやったら笑ってください」という往年のギャグ、あれをちょっと思い出した。
(太田サトル)
名作!
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