2011年、『家政婦のミタ』(日本テレビ系)の大ヒットから、5,500万円という破格のCMギャラが伝えられている松嶋菜々子。昨年1月発売の「フライデー」(講談社)では、こうした強気すぎる価格設定が災いし、「クリエーターが選ぶCMに避けたいタレント」ランキングでワースト3位となってしまったほどだ。

 松嶋といえば、飼い犬のドーベルマンが隣人にかみついてしまった騒動が裁判沙汰にまで発展したことも記憶に新しいが、本業の方でも、CM撮影時の“ムチャぶり”が原因で、関係者の間でヒンシュクを買っているという。

「実は松嶋さんは『スタンドイン』と呼ばれる、リハーサル時の代役を務める役者に、ものすごく難しい注文をつけてくるんです。それは『自分より美しくない女性』というもの。スタンドインでの撮影は、照明を調整するために必要な作業なので、代役者はタレントと肌や髪の色、背格好など近くないと意味がありません。逆に顔の良し悪しはまったく関係ないのですが、万が一、顔以外が松嶋と似ているスタンドインしかキャスティングできない場合は、多少の違いがあっても、松嶋より見た目が劣る代役者をセッティングしなければならないんです」(制作会社関係者)

 こうしたタレントや事務所サイドの注文は、業界では珍しくもない話だというが、松嶋の場合は特に気を使わなければならず、関係者もあきれているという。

「例えば、誰の目から見ても松嶋より見た目が劣る女性だったとしても、『松嶋より若く見える』『松嶋より足がキレイ』といったことにまでクレームがくるため、時には松嶋に似ても似つかぬ女性をキャスティングしなければならないケースもありました」(同)

 これだけ聞くと、松嶋の自意識過剰な注文に批判が殺到しそうなものだが、芸能プロマネジャーいわく「むしろ松嶋本人ではなく、所属事務所が気を利かせすぎてしまっている可能性も」と語る。

「こうした注文をつけてくるのは、ほとんどの場合が事務所のマネジャーや社長なんです。もし松嶋の場合もそうだとすれば、本人にとって、ものすごく迷惑な話だと思いますよ。結局、矢面に立たされるのは松嶋自身ですからね」(同)

 松嶋の女優としての威厳も大切かもしれないが、事務所関係者にはそれ以上に、周囲への配慮を優先してもらいたいものだ。