ジャニーズ事務所が動画配信サイト・YouTubeに開設した「ジャニーズJr.チャンネル」。現在、Snow Man(水曜)Travis Japan(木曜)SixTONES(金曜)東京B少年(土曜)HiHi Jets(日曜)がオリジナル動画を投稿中だが、その出来ばえは実にさまざま。

そこで、「しょせんジャニオタ向け」と切り捨てるにはもったいない動画と、「ジャニオタでもしんどい」動画をジャニーズウォッチャー・中村チズ子が解説&ツッコミ! 今回は、12月27日~1月2日公開の動画をチェックします!

Travis Japanの動画、“松松”のデート映像だけが見もの



 27日配信のTravis Japanの動画は、前回から引き続き東京・よみうりランドを舞台とした、「Travis Japan【簡単テク】プロ直伝のスマホテクニックでフォト選手権!」。川島如恵留七五三掛龍也中村海人吉澤閑也宮近海斗松倉海斗松田元太の2チームに分かれ、スマートフォンを使ってキレイなイルミネーション写真を撮る対決企画となっている。まずはプロカメラマン・佐藤朗氏をゲストに招き、「手ブレを逆利用して幻想的な写真を撮影」「コンサートでお馴染みのサイリウム(ケミカルライト)で顔を照らす」といったプチテクニックを教わった一同。さっそく別行動で撮影タイムに入ると、宮近はアドバイス通りに松田の襟元にサイリウムを仕込んだ。おでこ全開&手ブレ手法によって、松田の真顔が浮かび上がり、もはや“ホラー”の奇妙な1コマに。

 対する川島たちがアイデアを出し合って順調に進む中、宮近は「ほら、カップルも撮ってるから。2人並んでさ」「手つないで! 手つないで!」と松倉&松田に指示を出し、すんなりと受け入れた松松コンビは本当に手をつないで歩き始めた。すると、松田は「俺はさ、お前とイルミネーションがスゴく見たかったんだ」と低い声で“カップル小芝居”を展開。松倉は高い声で「私も!」と乗っかり、華奢な体形や歩き方からしても、すっかり彼女役に入り込んでいる。いわゆる“コンビ厨”の筆者は、この男女設定の配役はどちらが考えたのか、瞬時に松田が「松倉は彼女だな」と判断して彼氏役を演じたのか……? など想像。正直、この動画は松松の手つなぎデートシーンだけが一番の盛り上がりポイントと言っても過言ではないだろう(あくまで個人的に)。

 また、撮影終了後、松松のハイタッチを宮近が拒否する場面で「え、しないの!?」(松倉)「難しいな、普通に……」(松田)と2人揃って困惑したところも、コンビ好きとしてはグッときてしまった(5分21秒頃~)。

完成版も「聖夜の恋人たち」と、松松をカップルに見立てたファンタジー感のある1枚だったが、対決の結果は中村をモデルに不思議な写真を撮った川島らが勝利。再生回数は9万台となっている(1月4日時点)。





 28日更新分は「SixTONES【YouTube FanFest】舞台裏に密着!!」。11日に幕張メッセイベントホールで開催されたイベント『YouTube FanFest』に出演したSixTONESの1日を追いかけた貴重な1本だ。イベント当日の朝7時30分、会場に着いたメンバーは巨大モニター&ステージ、控室の名前プレートに感動。帝国劇場で上演中の舞台『ジャニーズ King&Prince アイランド』(12月6日~1月27日)の公演が午後1時から始まるため、リハーサルを早朝に行う必要があるとか。

 帝国劇場での本番に加え、初登場の『YouTube FanFest』はライブ配信されるステージという慣れない状況にもかかわらず、楽屋のSixTONEは至って自然体。「こういう時、ジェシーってあんまり物怖じしないタイプなんですよ」(松村北斗)「めっちゃ緊張してるよ」(ジェシー)「手汗ヤバいもんね」(高地優吾)「メダカ飼えるもん、ここで」(ジェシー)と、“緊張を楽しむ余裕”すら感じられる。音響関係、ステージ位置などを確認するリハーサルを終え、都内の帝国劇場の舞台に立った後は午後5時30分に幕張メッセに帰ってきた。

 ここで、京本大我の衣装に異変が発覚。着用するのは11月公開の「JAPONICA STYLE」のミュージックビデオ撮影時のものだったが、約1カ月の間に太ってしまい、ズボンを調整したそう。言われてみれば、確かに顔周りがふっくらした印象だ。
さらに、京本は習得済みの振り付けが間違っていたことも判明し、「待って、待って。ヤバイよ」と動揺。一方で、「俺はまだ楽しみの方が強いです。緊張より」(4分28秒頃)と意気込みを語る田中樹は、ヘアセット&メイク前のすっぴんとみられるものの、本番はキリッとした姿に生まれ変わっている(どこかK-POPアーティストっぽい)。

 本番直前、松村は「ヤバイ……アホみたいに緊張する」と嘆いたが、いざ始まれば大歓声の中で堂々とパフォーマンス。こうしたギャップが見られる点も、「ジャニーズJr.チャンネル」ならではだろう。動画自体は公開後1週間で24万台と、相変わらずのハイペースで再生回数を伸ばしている。





 29日の動画は「Sexy美少年【徹底研究】天然?佐藤龍我をもっと知ろう!」で、9月公開の「クイズ金指(一世)くん」に次ぐ企画の第2弾。今回のメインは佐藤龍我だが、ハイテンションな本人とは対照的に、メンバーはさほどノリ気ではない素振り。「泣きそうだよ」とつぶやく佐藤は、「全員本当に全問正解だよ」「簡単というか、わかるでしょ? って話」と、5人は自分のことを理解していると思っているようだ。「前は自分が(問題を)出す立場だったから……まぁちょっと今回は頑張りたい」と謙虚にコメントする金指に比べ、「クイズ金指くん」覇者の浮所飛貴は自信満々に「優勝しますよ、僕が。今回も」と、言い切った。


 問題は佐藤が事前に考えたもので、最初は「生年月日」(正解は2002年12月17日)と、初歩的な問いからスタート。これは見事に全員が正解となり、第2問の「佐藤のあこがれの先輩は?」も、相葉雅紀で5人とも一致。しかし、第3問の「行ってみたい海外の街は?」あたりで回答がバラつき、以降は「好きな女性のタイプは?」「メンバー内でお兄さんにしたいのは?」と、ファンにとって気になる問題が続く。「お兄さん」の質問で自分の名前を書いた岩崎大昇だったが、これが正解とわかると、「今度ご飯行こうね」(岩崎)「うん。ありがとう!」(佐藤)と、ほっこりしたやりとりも。逆に佐藤の2歳上にも限らず、「お兄さんにしたい」枠に選ばれない藤井直樹が不憫に思えて仕方なかった(前回、金指も那須雄登にしていた)。ちなみに藤井は8問目の「最初に会った時怖かったのは?」で佐藤に指名された上に、「睨まれた」の証言が相次ぐなど、踏んだり蹴ったり。

 また、「動物園に一緒に行きたいのは?」の問題で、「ずっとハイテンションというか、動物を見ただけでも一緒に楽しめそう」との理由で選ばれた浮所が、ホワイトボードで顔を隠して照れる場面(6分30秒頃)は、あまりの可愛さに見ているこちらもニヤついてしまう。「メンバー内で一緒に住みたいのは?」(7問目)というお題にて、佐藤は「金指はやっぱ、清潔じゃん」と、さりげなくほかのメンバーは“不潔”と否定。個人的に、ここはぜひ誰がどう不潔なのか、詳しく聞かせてほしかった。問題を作る時点で、「自分のことを一番わかっていそうなのは?」と聞かれた佐藤は那須を挙げるも、8問終了後の成績は浮所がトップの7ポイント、那須が次点の6ポイント。有言実行の浮所は「やっぱグループのこと一番考えてるから」と、ドヤ顔を見せる。


 最終問題の「困っていることは?」では、佐藤が「胃下垂」だという体の細かい悩みまで発覚し、すべて終わった結果は浮所が優勝。ミスは1問のみと圧倒的な勝ち抜けを遂げ、「ご褒美は、ハグです!」(佐藤)と、2人が抱きしめあった。照れ笑いを浮かべつつ近寄る佐藤と、「ありがとうございま~す」と素直に身を任せる浮所の姿は、癒やし効果抜群。最下位のお兄さん・岩崎は、そこそこ似ている千原ジュニアのモノマネを披露し、エンディングを迎えた。再生回数は15万台(1月4日時点)。





 30日にアップされたのは「HiHi Jets【電撃】以心伝心ゲームでビリっと罰ゲーム!」(再生回数は1月4日時点で11万台)。「ある場所」へ向かう車中で撮影を行っており、メンバー同士で答えを合わせる「以心伝心ゲーム」に挑戦している。ルールは「お題の答えが誰かと同じならOK」「1人だけ違う答えだとマイナス1点」「ポイントが一番低い人が罰ゲーム」。第1問の「2018年YouTubeで最もつらかった撮影」は高尾山ロケ、暗記企画、東京オリンピックのマラソンコースを歩いた企画……と3つの答えが飛び出し、振り返りトークでは「マラソンは確かに実りがなかった」(猪狩蒼弥)「ゴールが見えないロケが一番しんどい」「まだ(マラソン企画は)終わってないし」(井上瑞稀)と、愚痴が漏れる場面も。

 次の「HiHi Jetsの代表曲といえば?」は、「HiHi Jet」で全員一致に成功。「女の子の好きな髪型は?」の問いは橋本涼の回答に合わせる流れになり、本人は「ちゃぱつ ショート」と、スケッチブックに記入。「俺、黒髪ショートはあんまり好みじゃないの。
茶髪ショート、大好きなの」(橋本)と、具体的に明かした。そんな中、筆者が気になったのは、グループの今後に関する問題だ。「単独コンサートを開きたい場所は?」と問われ、猪狩は「相談とかなしで行こうよ」と、メンバーに呼びかけた。「あの~新しくできるオリンピックの~マラソンの最初の新しくできるやつ」と書いた橋本はおまけで仲間入りを果たし、5人の意見は「新国立競技場」で共通。

 「HiHi Jetsの2019年の目標は?」では、メンバーの本音が爆発。井上は「結構、これ口にしているかも、自分で。『来年、目標……』みたいな感じで」といい、「横浜アリーナでLive」と記した。橋本、作間龍斗も同じ横浜アリーナを挙げた一方、「5人でいよ」(猪狩)「ステップアップ」(高橋優斗)と、漠然とした希望を書く2名。ここで、井上と橋本は「横浜アリーナはさ、よく言ってたじゃん、俺ら。今年先輩方がやってて、『悔しいね』って……」(井上)「YouTubeに(横浜アリーナ公演関連の動画が)更新される度に、ちょっと胸が苦しむやつ」(橋本)「『来年、絶対やってやろうぜ!』って俺ら、話してたからさ。聞いてるよね、そういう話って、みんな」(井上)と、野心をのぞかせた。

 そんな井上は、高橋の「ステップアップ」に目をつけ、「当たり前だろ! 毎年してんだよ!」と、ダメ出し。
そして、肝心の対決結果はこの日も仕切り役を担い、メンバーを客観視しているはずの高橋が最下位に。罰ゲームのビリビリ携帯の餌食となった。ボケたつもりなのか、天然だったのかは不明ながら、グループ最年長・19歳の高橋が、1歳下とはいえ18歳の井上に怒られるようでは、HiHi Jetsの先が思いやられる。やや頼りないリーダー像が魅力にも思える反面、MC担当であること、グループの成長を考えると、もう少ししっかりしてほしいと感じたのは、筆者だけだろうか。むしろ、猪狩の「5人でいよ」は、メンバーの入れ替わりを繰り返して今の形に落ち着いたHiHi Jetsにとって、なんだか重みのあるコメントに見えてしまった。





 年明け1月2日に配信されたのは「Snow Man 【新年の抱負】あけましておめでとうございます!」(再生回数は公開後2日で7万台)。18年のYouTube企画を総括しており、佐久間大介以外は「それぞれ個人のやりたかったものを叶えられた」(深澤辰哉)とあって、前半は「何をやるかは、まだまだ模索中ですけども」(佐久間)「アニメに関係する何かができたら」(深澤)「本当はやりたいのがあるんだけどね」(佐久間)と、佐久間の話題に集中。

 渡辺翔太は「YouTube(によって)できなかったことがどんどんできるようになってる。そこをどんどん開拓していくってことがスゴい大事なことかもしれないね」と真面目に語り、「2018年もそうだったけど、2019年も引き続き、“Snow Manを知りたければYouTubeを見ろ”っていう……」(阿部亮平)「まぁ、名刺代わりに。『Snow Manはこういうグループですよ』っていう」(深澤)「自分たちでSnow Manって、初めて会う人に『こういう人たちなんです』っていうのを見せるために、『YouTube見てください』ってよく言うんだよね。ぜひ見てもらいたい」(佐久間)と、決意を新たにするメンバー。そこへ、“ロイヤルキャラ”の宮舘涼太が「だから何より大事なのは、人に愛されること。ただそれだけ」とキザな一言を発し、そのままオチとなって動画は幕を閉じた。

 岩本照の声が聞けたのは、最初と最後の挨拶程度で、今回取り上げた5グループのうち、最も動画の時間が短く(1分49秒)、手抜き……いやいや、とてもシンプルな映像となっている。メンバーの服装を見ても、クリスマス時期公開の「Snow Man×SixTONES X'masプレゼント交換会」と同じタイミングで撮った模様。とはいえ、コメント欄は「今年こそ佐久間くんのアニメ企画待ってる!」「舘様の一言でみんなが笑顔になるSnow Manが大好き」といった声や、過去の動画の感想などで賑わっていた。このほか、12月31日は「2019年もよろしく!【カウントダウン直前】Snow Man・Travis Japan・SixTONES @東京ドーム」「ジャニーズJr.【あけおめ!】5グループ総出演でご挨拶」も公開され、再生回数は1本目が17万台、次は18万台だった。
(中村チズ子)

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