下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
3月30日、「噂の真相」岡留安則元編集長を送る会が開かれた。
第454回(3/28~4/2発売号より)
1位「平成芸能史を賑わせた――“主人公”たちをプレーバック! 『SMAP解散で始まった崩壊への序章』」(「週刊女性」4月16日号)
2位「仰天キャッチ! 松本潤、長瀬智也、岡田准一 周囲に漏らす“アイドル”の限界」(「週刊女性」4月16日号)
3位「藤ヶ谷太輔 『本命カノジョ』と破局していた!」(「週刊女性」4月16日号)
ランキングすべてが「週刊女性」になってしまったが仕方ない。特に1位の平成芸能史振り返り企画の中のSMAP記事は大変興味深いものだ。なにしろあのアイドル誌「JUNON」(発行は「週女」と同じ主婦と生活社)の関係者たちが実名でSMAPについて語っているからだ。これは今から18年前に勃発したいわゆる“「JUNON」事件”以降、初めてのことかも。
女性週刊誌の中で唯一ジャニーズ事務所と距離があるのが「週女」だというのは知られた話だが、実は以前は「週女」も他2誌同様、ジャニーズとべったりの蜜月関係にあったのだ。しかし、事件は起こった。
だが、それ以降も、当事者である主婦と生活社はこの一件にほとんど触れることはなかった。かつての御用達からしてみれば“自らの失敗”だったからかもしれない。しかしその沈黙が破られた。「週女」の平成振り返り企画で、ジャニーズと蜜月関係だった時代の「JUNON」編集者やライターなど関係者たちが当時の思い出をこう語っている。
「当時、事務所が猛プッシュしていたのは森(且行)くん。次に吾郎ちゃんでした」
「弊社でSMAPのカレンダーを制作したのですが、20万部を超える売り上げを記録。ジャニー(喜多川)さんは、“SMAPを平成のドリフターズのような存在にしたい”とおっしゃっていました」
「木村くんを取材したのですが、“今はパチンコでいうと7がそろった状態でフィーバーがかかってきたとき”と話す姿が印象的でした」
主婦と生活社がSMAPのカレンダーを作り、キムタクのインタビューを行う――今からは考えられないし、隔世の感さえあるが、今やっと関係者たちが口を開いた。もちろん“事件”については触れられてはいないが、これがひとつの時代が終わるということなのだろう。
そんな「週女」だが、トップ特集もやはりジャニーズ。渋谷すばる、今井翼の退所、滝沢秀明の芸能活動引退、嵐の活動休止と錦戸亮の脱退問題など、ここ最近、激動のジャニーズ事務所だが、さらに不穏な動きが。それが松本潤、長瀬智也、岡田准一の動向らしい。確かに長瀬に関しては以前から事務所と揉めて退所するのではとのうわさが流れていたが、松潤と岡田もとは!
記事によると松潤は自分の好きな芝居、役者だけやっていきたいとの意向を持ち、長瀬はバンド活動を再開させたい(でも無理)、そして岡田は「俳優として評価されているのは、自分がジャニーズに所属しているからではないか」と悩んでいるのだとか。そして共通項は「事務所に不満を抱えている」こと。
彼らはアラフォー。このままアイドルじゃないだろう、ということだ。
そうだよね。ここ数年ジャニーズアイドルをめぐっては、その主要グループの高齢化がさかんに話題にもなっている。しかも適齢期になっても、なかなか結婚さえ自分の意思ではできない。アイドルという枠からも出られない。そう考えると、ジャニーズを巡る問題って、アイドルの高齢化問題でもあるのかも。
芸能界では子役からの脱皮が難しいとよく言われるが、それはアイドルも同じか。40代でアイドルって、本人たちの今後の人生を考えちゃうよね。今後もいろいろあるぞ、ジャニーズ事務所。
さらに今週の「週女」は、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔が11年もの間交際してきた“本命”恋人と破局していたと報じている。藤ヶ谷は瀧本美織との浮気報道があった際も、この恋人に「お願いだから別れないで」と懇願し、結婚するならこの人と決めて実家にも挨拶に行っていたほどの関係だったらしい。しかし、破局。藤ヶ谷がフられたらしいが、11年も交際し、おそらく30 代になった女性側が、(結婚に)煮え切らない藤ヶ谷に三行半をつきつけたということか。記事は「女心がぜんっぜんわかってない藤ヶ谷くん!」と締めているが、でも女心がわからないという藤ヶ谷の問題ではなく、結婚を認めないであろうジャニーズ事務所の問題だと思うけど。