小柄な美少年、不良、坊主頭、ハーフ(あるいは外国)、野球、複雑な生い立ち、貧乏、生意気、おしゃべり上手、うどん、ホタテの貝柱、ハンバーガー、オロナミンC、ファミレス……ジャニーさんの好きなモノをジャニオタに聞いたら、瞬く間に上記のような例を挙げるだろう。

 個人名を挙げるなら、KinKi Kids堂本剛中山優馬、「YOUは特別カッコいいよ」の“人間国宝”Sexy Zone佐藤勝利などなど。

しかし、ジャニーさんの好きな人の原点を考えるとき、田原俊彦郷ひろみの二人を忘れてはいけない。

 というか、ジャニーさんは彼らを失った後もずっと忘れられず、喪失感や寂しさを引きずり続けているんだろうと感じることが多々ある。

 例えば、現在のジャニーズでトシちゃんを思い出させるのは、SixTONESのジェシーと、美 少年の岩崎大昇だ。いずれも色白で、ちょっと細め(小さめ?)の垂れ目に、大きめの口、存在感ある鼻という「ハーフ顔」(ジェシーはハーフそのものだが)が、トシちゃんと共通している。

 性質的には、岩崎の方はおおらかで明るく親しみやすいところが共通しているように思うし、ジェシーの突き抜けたバカ明るさときたら、トシちゃんの大口を開けて屈託なく笑う「AHAHAHAHA~!」を思い出すことがあるほどだ。岩崎には「ハッとして!Good」が似合いそうだし、ついでに言うと、ジェシーには尊敬する先輩・堂本剛がいるKinKi Kidsの曲や、アメリカの曲、しっとり辛気臭いバラードなんかじゃなく、彼の突き抜けた明るさ・ハイテンションな魅力を存分に生かす方向で、トシちゃんの「NINJIN娘」をぜひ一度歌ってみてほしいしいと思っている。

 ちなみに、トシちゃんと顔は似ても似つかないが、トシちゃんの「脚長」要素に対するジャニーさんの執着心は、美 少年の佐藤龍我に引き継がれているように思う。彼の得意とする、高く足を蹴り上げる動きは、さぞかしジャニーさんから「YOUカッコイイよ!」と言われているに違いない。



 そして、郷ひろみ方向の好みに関しては、優馬や勝利など、キリリとした太眉と強い目ヂカラのタイプに脈々と明白に引き継がれている。しかし、それらに加えて、最近の『ザ少年倶楽部』(BSプラミアム)を見ていて、気づいたことがある。今までまったく感じなかったのだが、意外なところに郷の面影を漂わせる少年がいた。イラン人のハーフで少年忍者のメンバー、ヴァサイエガ渉である。


 兄・ヴァサイエガ光もかつてはジャニーズJr.だったが、弟・渉はというと、いつも『ザ少年倶楽部』などでお菓子の話ばかりする無邪気さの一方、幼い頃からダンスもアクロバットも歌もできるスキルの高いエリートJr.として抜きんでていた。

 ずっと小さいイメージがあった彼も、もう高校1年生。体つきはいまだに華奢で小柄で、目も相変わらずキラキラだが、細い顔の頬骨がやや張り出し、顔の彫りが深くなり、眉毛がグンと太くなってきている。おまけに5月3日放送分の同番組出演時には、太い眉が強調されるオンザ眉毛の前髪に、くせ毛が際立つ全体に丸いラインの髪形が、「男の子女の子」のときの郷ソックリになっていた。

 ヴァサイエガにはよく似合っていて可愛いのだが、一般の高校性男子で、こんな髪形をしている子は一度も見たことがない。もしかしてジャニーさんに画像など見せられ、「YOUはこの髪にした方が良いよ」などと言われたんじゃないかと、うすら寒い気持ちになるくらいである。

 そんなわけで、いつか『ザ少年倶楽部』でジェシーの「NINJIN娘」と、岩崎大昇の「ハッとして!Good」、ヴァサイエガ渉の「男の子女の子」をやってみてくれないだろうか。おそらくほとんどのジャニオタは呆気にとられ、沈黙するだろうが、ジャニーさんだけは嬉ション状態になること必至だ。
(南山ヒロミ

編集部おすすめ