韓国映画『タクシー運転手』異例の大ヒットがあぶり出した、「光州事件」めぐる国民の怒りと後悔

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近年、K-POPや映画・ドラマを通じて韓国カルチャーの認知度は高まっている。しかし作品の根底にある国民性・価値観の理解にまでは至っていないのではないだろうか。このコラムでは韓国映画を通じて韓国近現代史を振り返り、社会として抱える問題、日本へのまなざし、価値観の変化を学んでみたい。

『タクシー運転手~約束は海を越えて』

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 韓国では今年、1980年5月に起こった光州事件からちょうど40年という節目の年を迎えている。本来ならば記念式典や関連イベントが開催されるはずだったのだが、コロナ禍で中止が相次ぐ中、4月末に大きな注目を集める裁判が開かれた。被告は全斗煥(チョン・ドファン)元大統領、光州事件の「主犯」ともいえる人物である。

 チョン氏は2017年に出版した『全斗煥回顧録』の中で、相変わらず「光州事件はアカ(共産主義者)によって煽られて起きた反乱」「ヘリからの銃撃は真っ赤なウソ」といった記述を繰り返し、事件の犠牲者に対する名誉毀損だとして市民団体から提訴されたのだ。裁判でも予想通り、容疑を否定し主張を貫くその姿には、自らが指揮した虐殺への反省も、犠牲者や遺族への謝罪も毛頭見られなかった。そこには、不当な裁判だと逆ギレしている元権力者の醜悪な本性しかなかった。

 ではその「光州事件」とは一体なんだったのか? なぜ40年という月日がたった今でも、韓国国民にとって「まだ終わっていない」事件として関心を集め続けているのか? このコラムでは5月に配信する2回にわたって光州事件を取り上げる。1回目は、ドイツ人記者と彼を乗せたタクシー運転手の目線から事件を描いた『タクシー運転手~約束は海を越えて』(チャン・フン監督、2017)を通して、歴史的な視点から事件の概要を振り返りたい。


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