博多華丸・大吉公式プロフィールより

 9月15日、俳優でミュージシャンの岸部四郎さんが8月28日に逝去していたことが明らかになり、その半生に再び注目が集まっている。

「グループ・サウンズを代表するバンド『ザ・タイガース』に兄の岸部一徳と共に在籍し、ギタリストを務めていた四郎さんは、俳優や司会業でも活躍。

日本テレビ系列のドラマシリーズ『西遊記』(1978~80年)での沙悟浄役や、同局のワイドショー『ルックルックこんにちは』(1984~98年)のMCとしての活動が広く知られています。しかし、自身の浪費癖や投資の失敗、知人の連帯保証人になったことなどから5億2000万円もの借金を抱え、98年に自己破産。その後は、自虐的な“貧乏キャラ”としてメディアに出演していたものの、2009年頃から体調が悪化し、露出が激減していました」(芸能ライター)

 四郎さんのほかにも、巨額の借金を背負ってしまう芸能人は少なくないが、“完済”して話題を集めた人もいる。

「最も有名なのは、“永ちゃん”の愛称で親しまれる大御所ミュージシャン・矢沢永吉でしょう。矢沢はオーストラリアの観光地であるゴールドコーストを気に入り、そこに音楽学校やスタジオなどを建設するプロジェクトを立てましたが、担当者が矢沢に虚偽の報告を行い、別のビジネスを行っていたことが発覚。詐欺や横領で35億円の損失を出し、矢沢がこの借金を全て背負うことになりました。

しかし、その後もテレビやCM出演など精力的に活動し、6年ほどで完済したそうです」(同)

 この一件は、矢沢ファンの間で“伝説”として語り継がれており、ネット上では「並大抵の努力じゃ完済は無理。さすが永ちゃん」「信頼した人にだまされてショックだっただろうに、それを感じさせない前向きさがすごい」などと称賛されていた。

 さらに、メディアに引っ張りだこの人気者の中にも、借金に苦しんだ過去のある人物がいるとか。

「ドラマや映画で常に存在感を発揮している俳優の阿部寛は、バブル期の不動産投資に失敗し、億単位の借金を背負ったそう。さらに、モデルから俳優に転身したものの、仕事が激減。借金とのダブルパンチに苦しんだ阿部でしたが、割り切ってさまざまな仕事をこなしたことで、20年ほどで完済したそうです。

また、お笑いコンビの博多華丸・大吉も、借金に苦しんだ過去があることで有名。デビュー当時からレギュラー番組を抱えていた人気コンビでしたが、当時のマネジャーが『芸人なら遊ぶべき』などと2人をそそのかし、消費者金融から借金をしてでも後輩芸人におごるといった生活を続けた結果、華丸が500万円、大吉が250万円の借金を背負うことになったそう。なお、2人とも現在は完済しているそうです」(同)

 大吉は18年9月放送の『あさイチ』(NHK)にて、650万円の借金を背負っているという視聴者の相談に対し、「(借金を隠すと)結果的に大迷惑をかけちゃう」「早めに誰かに伝えましょう」と、実体験をもとにアドバイス。ネット上では「実際に借金で苦しんでた大吉先生だからこそ言える」「ちゃんと完済した大吉先生だから、信頼できるし説得力がある」「大吉先生も周囲に迷惑かけたりしたのかな。でも、完済できてよかった」といった声が寄せられていた。

 巨額の借金を重ねても、自身の努力で完済したというエピソードが多くある芸能界。

とはいえ現実的には、大吉が言うように誰かに「相談」することが、借金問題解決の一番の近道だろう。