【北朝鮮国民インタビュー】「国が電気を供給してくれていた時代に未練はない」

【北朝鮮国民インタビュー】「国が電気を供給してくれていた時代に未練はない」
漁郎川発電所の建設現場で現地指導する金正恩氏(2018年7月18日付朝鮮中央通信)

かつて、全国の鉄道の8割を電化するほど電力に余裕があった北朝鮮。しかし、1980年代後半のソ連・東欧共産圏の崩壊で支援が減り、潤沢なエネルギー供給が得られなくなったことで電力が不足し始めた。さらに施設の老朽化に加え、1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」で電力インフラが崩壊したことで、現在は慢性的な電力難の中にある。

「先軍政治」を掲げた金正日総書記は、電力インフラの整備に力を入れなかったため、数十年に渡って電力難が解消することはなかった。

一方で金正恩党委員長は8月、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の水力発電所である漁郎川(オランチョン)発電所の建設現場を視察に訪れるなど、電力分野に力を入れる姿勢をアピールしている。

中国からの援助で多少は緩和したと言われている北朝鮮の電力難だが、実情はどうなのだろうか。

デイリーNKは、首都・平壌郊外の平城(ピョンソン)の市民と中国で接触し、電力事情についてインタビューした。一般的に地方都市の電力事情はよくないが、交通、物流の拠点である平城はかなりマシな方だという。

ー電力事情は、1~2ヶ月前と比べてどうか?

「2015年には1日のうち、夜に2~3時間電力が供給されていたが、徐々に時間が減って、2017年からは特別な祝日や国家的な特別報道があるときにしか電気が供給されなくなった」

「(今年)6月からは電気の供給が再開されたが、個人の家にまでは来ない。毎年6月から10月までは電力事情がよくなるが、それは水力発電所がメインだからだ。11月中旬からは水が不足し、電気があまり生産できなくなり、冬にはひどい電力難となる」


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