日韓関係が「ひとつの終わり」を迎えた歴史的必然

日韓関係が「ひとつの終わり」を迎えた歴史的必然
2018年6月14日、NSC全体会議で発言する文在寅氏(韓国大統領府提供)

韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は10日の年頭記者会見で、日本企業に元徴用工に対する賠償を命じた韓国最高裁判決を巡り「日本の政治指導者が政治的な争点とし、問題を拡散させているのは賢明でない」「日本政府はもう少し謙虚な立場を持たねばならない」と注文をつけた。

これに対し、菅義偉官房長官は11日、「韓国側の責任を日本に転嫁するもの」であるとして強く批判。するとまたもや韓国がから反発の声が聞こえるという展開になっている。

日韓関係がこのところ険悪さを増している原因は、様々ある。

ただ、こうしたコミュニケーション上の「こじれ」が火に油を注いでいる部分も大きいように思われる。

現在では考えられないことだが、日韓の間には昔、政財界にわたる「日韓癒着」が、両国の様々な社会問題・国際問題の根となっていた時代があった。一例を挙げるなら、韓国中央情報部(KCIA)が日本で強行した「金大中拉致事件」の政治的な幕引きのため、韓国側の密使として田中角栄首相らに巨額のカネを持参したのが、「ナッツ姫」こと趙顕娥(チョ・ヒョナ)元大韓航空副社長の祖父・趙重勲(チョ・ジュンフン)氏だった。

東西冷戦構造の中、日韓は米国を軸として実質的な同盟となり、歴史問題を脇へ置く形で利害を共にしていたわけだ。中でもとりわけ保守政治家同士の結びつきは強く、相互に利権を与えあっていたのである。

もちろんその時代にも、歴史問題は存在していたわけだし、韓国には日本への反発もあった。軍事政権時代には、韓国はそれを力で抑えつけた板部分もあったが、それだけではない。かつて日本の統治を受けた韓国の政官財界には、朴正煕元大統領をはじめ、日本語がペラペラの有力者が多かった。民主化後に大統領になった金泳三、金大中の両氏も日本語が流暢だった。


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