ニューリッチの投資で私企業化する北朝鮮の国営企業

ニューリッチの投資で私企業化する北朝鮮の国営企業
大館ガラス工場で現地指導を行う金正恩氏(2018年11月18日付朝鮮中央通信)

北朝鮮では、すべての生産手段は国有化されていて、各工場は国家計画委員会の定めた計画に従って原材料を受け取り、生産を行うことになっている。かつて社会主義の国が採用していた計画経済に未だに固執しているのは、世界広しと言えどももはや北朝鮮だけになってしまった――と、はた目には映る。

しかし、現実は異なる。北朝鮮経済の事実上の牽引役は、民間人が経営を行う私企業だ。

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は、首都・平壌郊外にある北朝鮮の流通の拠点、平城(ピョンソン)の私企業の実態について詳しく伝えた。

例えば、2017年に市内の恩徳洞(ウンドクトン)にできた総合奉仕施設「平城院」。これは銭湯、サウナ、理髪店、レストラン、様々な店舗が入居する総合レジャー施設で、平壌にある「ヘダンファ館」などのレジャー施設と同様のものだ。きれいで便利なので地域住民の人気を集めているが、この施設を運営しているのは、外貨のヤミ両替で財を成した女性のトンジュ(金主、新興富裕層)だ。

駅前洞(ヨクチョンドン)にある平城百貨店は、大同江、ソギョン、楽園、モランボンなどの貿易会社が仕入れた中国製品や国内製品を販売しているが、市場より安いと人気だ。鉄道駅が近い上に平壌への道路にも接続しており、商人が商品仕入れ用に利用することもある。

この百貨店、公式には平城市人民委員会(市役所)の商業管理所の所属になっているが、実際に経営しているのは、複数のトンジュと貿易会社だ。商業管理所は、運営権を貸し与え手数料を受け取っている。徴税制度のない北朝鮮だが、地方政府はこのような形で「税収」を確保している。


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