「1割の世帯で飢餓」衝撃の報告に金正恩政権は右往左往

「1割の世帯で飢餓」衝撃の報告に金正恩政権は右往左往
咸鏡北道鏡城郡温堡温室農場の建設準備を現地指導する金正恩氏(2018年8月18日付朝鮮中央通信)

最近、北朝鮮の朝鮮労働党の平城(ピョンソン)市委員会と人民委員会(市役所)が会議を開いた。議題は「農村動員労力を保証できないことについて」だったが、平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によれば、その場で明らかにされたのは次のような事実だ。

「市の党委員会の会議で絶糧世帯が全体の10%を超えているという具体的な数値が発表された。1世帯あたりの構成員が普通4人だと考えると深刻な数値だ」

国連世界食糧計画(WFP)と国連食糧農業機関(FAO)は5月、北朝鮮の食糧事情がここ10年で最悪となりそうだとの報告書を発表したが、これに対しては、韓国の専門家の間にも批判的な見方がある。

ただ、北朝鮮では配給制度の崩壊となし崩し的な市場経済化により、貧富の格差が拡大。その日の糧を「市場で買うための現金収入」に窮し、売春や出稼ぎ(脱北)に頼らざるを得ない貧困層が、大量に存在する。

こうした人々は、社会情勢の変動に弱く、何かあったら一気に飢餓状態に陥りかねない。

ちなみに、情報筋が語った「絶糧世帯」とは、前年の収穫が底をつき、食べ物がなくなった世帯を指す。例年は5月末に現れ、小麦の収穫が始まる6月から段階的に解消していくが、今年は4月初頭から現れていると指摘されている。

内部情報筋は、絶糧世帯の問題が深刻化し、「農村支援」に行けない人が続出している現実を次のように伝えた。

北朝鮮では、田植えや収穫などの人手が必要となる農作業は、協同農場の農民だけでなく、都市住民を大量に動員して行う。しかし、昨年の凶作や国際社会の制裁で食糧不足が深刻化し、動員に応じようとしない人が増えている。また、現地に向かったとしても働かずに休んでいるだけの人もいるという。


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