長谷川豊の”いつもの炎上”を芸としてどう咀嚼するか|やまもといちろうコラム

いまこそ歴史に学ぶとき。財源不足で社会保障が止まったら…まず犠牲になるのは、やはり公的補助の多い弱者から

 ただ、長谷川さんが書くように「だから人工透析患者は死ね」という話と、「適正な医療保険の使われ方を模索するべき」という話とは別の議論です。自堕落が健康を害したので、ほかの人の払っている医療保険を使うのはけしからん、ただでさえ財源がないのに、という議論に観念的に同意する人はそれなりの割合いて、今回の長谷川さんの暴論にも少なくない人が同意している現状もあります。

 一方で、長谷川さんの意見というのは一種の優生学であり、人工透析を受けなければならないような慢性疾患を患っておられる方だけでなく、障害者、一定の課題を抱えた人々などもまた、そのような人間に医療費を使うなという議論に容易に発展していってしまいます。先天的であれ後天的であれ、またその事情がやむに得ない事情であったとしても、結果として健常な人よりも医療費を使ってしまう人たちに対するヘイトになるからです。

 長谷川さんの意見を政策にまで煮詰めた結果がナチスドイツの悪しき政策として語り継がれるT4作戦になります。

T4作戦

「医療政策面では課題はあるけれど、財政的に考えて患者全員を救うことができないので、優先順位をつけざるを得なくなる」ことと、「特定の症例を救うのに多額の費用が掛かるからその症例に対する保険適用をやめる」こととは、そもそも議論の方向性が違うわけです。


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2016年9月24日の社会記事

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