長谷川豊の”いつもの炎上”を芸としてどう咀嚼するか|やまもといちろうコラム

 そして、現在のようなご長寿当たり前の世界になる前は、ほんのつい最近まで、多産多死の社会構造だったわけです。それも、食糧事情が満足されるというよりは、抗生物質がいきわたるようになり、一時的に人類が細菌との戦いに勝利できたここ40年ぐらいの話です。私の子供のころは、定年は55歳で、それだってそのぐらいの年齢の人たちがたくさん亡くなっていたからこそ、病気との向き合い方もいまとは違う角度で真剣だったのだろうと思います。

 日本の国力が衰退局面に入って、若い労働力が減り始めている現在、医療負担の大きい病気のひとつである人工透析が30万人を超える状況で「どうにかしなければならない」という意見があるのは分かります。ただ、そういう病気に苦しんでいる人や支える家族を置いて「金がかかるから」とか「一部の患者は自堕落だから」などといって、日本人が日本人を見捨てるわけにはいかないでしょう。もう金もないので、いままでのように万全な支援を続けますとは言えなくなっても、できる限り支えあおう、苦しいことも分かち合おうという姿勢があって初めて社会保障改革なんだろうと思うんですけど、どうでしょうか。

「そういう議論を喚起したから長谷川豊は偉いのだ」という意見もありましたが、別に長谷川豊さんが暴論をネットで書かずとも、そういう社会保障のあるべき姿という議論はそこらじゅうにあります。やはり個人的には長谷川さんの書いていることの事実関係の間違いや、いままで積み上げられた議論を最低限押さえずに書いてしまうところは炎上するべくしてするんだろうな、と感じる次第です。

著者プロフィール
長谷川豊の”いつもの炎上”を芸としてどう咀嚼するか|やまもといちろうコラム

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数

公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)

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2016年9月24日の社会記事

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