GDPと景況感がこれほどズレる理由 夏前から「景気減速」本格化か

「あり得ない数字だ」とある中堅精密機械メーカーの関係者は苦笑する。

 円高や原燃料高により、今期十数億円の営業減益を予想する同社を取り巻く環境は、まさに「逆風]だ。にもかかわらず、「テレビや新聞で報道される経済指標が好調そのものなのはおかしい」(関係者)というのだ。
 
 その「あり得ない数字」とは、5月中旬に内閣府が発表した2008年1-3月期の実質GDP(国内総生産)速報値である。これが大方の予想に反して、意外なほど好調だった。1-3月期の実質GDP成長率は前期比+0.8%となり、年率換算では、07年1-3月期以来最高となる+3.3%を達成したのだ。

 しかし、冒頭の関係者が驚くように、GDPと一般の企業や個人が肌で感じる「景況感」とのあいだには、実は大きなギャップがある。

 「決算期が迫っているため、少しでも多く売り上げを計上しないと、銀行から次の融資を受けられない。建材価格の高騰でコストは2割もアップしているが、500万〜1000万円も値下げしないと家が売れない。まさにジリ貧、バナナの叩き売り状態だ」(中堅住宅メーカー)

 「乾いた雑巾を絞るようにコストカットを行ない、納入価格を下げてきたが、業績が悪化した得意先の自動車メーカーから、先日ついに契約解除を持ちかけられた。もう人員整理しかない」(中堅自動車部品メーカー)

景気がよどころではなく、巷にはこんな悲痛な声が溢れている。GDPと一般の景況感にここまでギャップが生じる原因は、「GDP計算の特殊性」である。企業や個人を苦しめている円高や物価高の影響が、正確に織り込まれていないのだ。

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2008年5月23日の経済記事

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